2019年3月19日(火)

民営の公立学校、戦略特区で認可へ 雇用改革には慎重

2013/9/21付
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政府は20日、産業競争力会議(議長・安倍晋三首相)を開き、新設する国家戦略特区で取り組む規制改革について民間議員の提案に回答した。特区のなかで公立学校の運営を民間に任せる公設民営方式を認めるほか、医学部の新設も容認する方針を打ち出した。一方、雇用の規制改革は慎重な姿勢に終始した。

政府は国家戦略特区で取り組む規制改革の内容を詰めたうえで、10月下旬に、指定する地域と規制改革の項目を決める。10月の臨時国会に関連法案を提出する。成立すれば年内にも最初の特区が動き出す。

学校の公設民営について下村博文文科相は「認める前提で、具体例ごとに対応を検討する」と発言した。公設民営学校は地方自治体が建てた学校の管理運営を塾など企業に任せる仕組み。人事配置を自治体が決める普通の公立学校に比べて、教える能力の高い教員を集めやすくなる。

国家戦略特区で公設民営学校の解禁を提案した大阪市は「既存の公立学校に刺激を与えたい」と、低迷する公教育のてこ入れ策として期待を寄せる。学校教育に関心を持つ民間企業にとって、公設民営方式は私立学校を建てるのに比べて初期投資の負担が小さくすむ。

ただ、学校の公設民営方式は文科省が長く反対してきた。小泉純一郎政権下の2003年に規制改革・構造改革特区で導入する方針を決めたが、その後の文科省の中央教育審議会(中教審)で、民間運営の公立学校に国費を投入することへの異論が続出。文科省は公設民営方式として、公費支出を伴わない公私協力学校の設置事業を決めた。

民間企業にとって公費負担のない学校を設置する魅力は乏しく、1件も認可されていないのが現状だ。

今回はトップダウンで公設民営方式を認める方針に転換したものの、文科省内では「公立学校の民間運営には課題が多い」と批判的な意見が根強く、実現に向けて曲折がありそうだ。

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