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14年度の税制改正議論始まる 消費増税、痛みどう緩和

自民党税制調査会は20日に総会を開き、2014年度の税制改正をまとめる作業が始まった。来年4月からの消費増税で消費の落ち込みや地方財政の格差の拡大を危ぶむ声が出ている。増税に伴う副作用やゆがみをどう抑えるかが焦点だ。15年10月に予定する消費税率10%上げに向けた地ならしの意味合いもある。

「日本経済や雇用に極めて深刻な影響を与える」。日本自動車工業会の豊田章男会長(トヨタ自動車社長)は15日、自動車課税の大幅な軽減を訴えた。

政府・与党は消費税10%時に、購入時に払う自動車取得税(地方税)の廃止を決めている。問題は廃止で失われる約1900億円の財源をどう埋め合わせるかだ。

総務省は自動車税や軽自動車税の増税で帳尻を合わせる案を示す。実現すれば、税金が小型の登録車に比べ極端に低い軽自動車や環境性能に劣る高級車で増税となる可能性が高い。業界は「自動車関連の税に財源を求めるなら取得税廃止の意味がなくなる」(関係者)と反発。ただ見直しを見送れば地方の財源に穴があき、軽自動車に優遇が偏る仕組みは残る。

消費増税で地方自治体の消費税収も増えるが、国からの交付税に頼る自治体は交付税が減るだけ。一方で東京都のような豊かな自治体は交付税を受けておらず、税収増で潤う。総務省は法人住民税(地方税)の一部を国税として再配分する案をまとめたが、都の猪瀬直樹知事は「承服しがたい」と反対したままだ。

法人実効税率の引き下げも論点だ。企業の稼ぐ力が強まり、給料が上がれば、日本経済の下支えを期待できる。

消費税10%時の軽減税率の議論も始まった。公明党は20日の与党の調査委員会で対象品目を食品(外食と酒を除く)と新聞などとする案を示したが、自民党は慎重だ。

議論が本格化したのは18日に安倍晋三首相が野田毅自民党税制調査会長に検討の加速を指示したためだ。野田氏は20日の税調総会で、首相から「真摯にこれからの議論を更に詰めてほしい」と指示されたと明かした。

自民党が軽減税率に慎重なのは大幅な税収減、品目の選定の難しさ、中小企業の負担増という3つの課題があるため。経団連などは20日、「(中小・零細企業に)過度な事務負担を強いる」として反対を明確にした。

財務省によると10%時に食品を対象に5%の軽減税率を適用した場合、税収は2.5兆~3兆円も減る見込みだ。8%でも1兆円規模の減収は避けられない。一方、公明党の石井啓一政調会長は20日、品目選びの難しさについて「今できなければ将来もできない」と主張。事務負担の軽減も可能との認識を示した。

与党の税調は12月中旬までの議論の集約を目指す。10月に決めた来年4月の消費税率引き上げや1兆円規模の企業減税とあわせ、14年度の税制改正大綱を決める。

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