2019年5月24日(金)

尖閣「争い認め決着先送りを」 丹羽前中国大使

2012/12/20付
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丹羽宇一郎前駐中国大使は20日、日本記者クラブで講演し「沖縄県・尖閣諸島を巡る領土問題は日中間に存在しない」とする日本政府の公式見解について「外交上の争いがあると認めるべきだ」と主張した。そのうえで環境が整うまで尖閣問題は先送りし、まず中国との関係改善に取り組むべきだとの考えを示した。

丹羽氏は「日本が白と言い中国が黒だと言う。これは係争だ」と指摘。「外交上の争いがあることを認め、争いを超えて両国の国益のために何をしたらいいのか考えるのが外交だ」と強調した。

尖閣問題への対処を巡っては「領土主権に関わる問題を白黒決着を付ける道は戦争以外にない」と断言。そのうえで「公式見解では『棚上げ論』はあり得ないが、それらしきにおいがある。『何となくそれでいきましょう』というのが政治だ」と述べ、尖閣問題の決着を急ぐべきではないとの考えを示した。

野田政権が進めた尖閣の国有化については「この時期にそんなことをしたら事を荒立てるのではないか。中国にいてそう思った」と述べた。対中強硬姿勢をとる政治家が増えていることに関しては「中国で一生懸命やっている日本人や企業がどんな気持ちで尖閣問題をみているか、少しでいいから思いをはせてほしい」と苦言を呈した。

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