2019年2月23日(土)

「日中韓」「16カ国」 アジア自由貿易圏へ交渉開始

2012/11/20 21:49
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【プノンペン=松尾洋平】アジア太平洋地域で、巨大な自由貿易圏をつくる動きが加速してきた。20日に開いた東アジア首脳会議などで、各国は来年の早い時期からアジア16カ国による東アジア地域包括的経済連携(RCEP)と、日中韓自由貿易協定(FTA)の交渉を始めることで合意した。同日の日米首脳会談では、野田佳彦首相が環太平洋経済連携協定(TPP)交渉に改めて参加意欲を示した。

RCEPは東南アジア諸国連合(ASEAN)10カ国に、日中韓、オーストラリア、ニュージーランド、インドを加えた計16カ国が参加する。20日に各国首脳らが集まり、来年早期の交渉開始で合意した。

域内の関税を引き下げるとともに、国境を越えた経済活動の支障になっているサービスや投資分野の規制撤廃をめざす。アジア共通の貿易手続きのルールを定め、モノの動きを活発にする。日本企業にとっては、アジア広域のサプライチェーン(供給網)を整えやすくなる。

所得水準の低い国も含めて交渉するため、どこまで自由化できるかが課題となる。日本にとっても農産品分野の関税見直しが論点だ。2015年末までの交渉妥結をめざす。

日中韓も同日、3カ国の経済貿易担当相がプノンペンで会い、FTA交渉の立ち上げで合意した。通常のFTA交渉の開始は首脳会談で宣言されるが、島根県・竹島や沖縄県・尖閣諸島をめぐる両国間の対立から閣僚級会談での決着となった。

日本との関係が冷え込んでいた中国と韓国は、経済分野の連携は外交問題と切り離して進める姿勢を示した。会合には枝野幸男経済産業相、中国の陳徳銘商務相、韓国の朴泰鎬(パク・テホ)通商交渉本部長が出席。今後は来年2月に準備会合を開き、3月末~4月に次官級の第1回交渉会合を開催する予定だ。

日本のTPP交渉参加は進展に乏しい結果となった。同日の日米首脳会談で野田首相はオバマ大統領に、TPP交渉参加に向けた決意は「今も変わっていない」と強調。「課題を乗り越えるべく日米間で(事前)協議を加速させたい」と要請した。ただ、米国側は自動車・保険などの分野で日本の市場開放が不十分と主張しており、事前協議が決着する見通しはついていない。

タイが新たにTPP参加を表明するなど、ここに来て日本の出遅れがさらに鮮明になってきた。TPPでは同日、米国など交渉に参加する7カ国の首脳が集まった。交渉参加国によると、13年中の交渉妥結をめざすことで一致したという。

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