自衛隊機を民間転用 次期哨戒機を旅客用に輸出
政府方針 防衛産業を活性化

2010/3/22付
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 政府は自衛隊が使う輸送機などの民間転用を進める方針を固めた。第1弾は哨戒機や輸送機などの国産3機種で、4月にも関係省庁による検討会を発足させる。民間機と仕様が変わらないため、武器や武器技術の海外輸出を禁じる「武器輸出三原則」には抵触しないと政府は判断した。財政事情などで防衛費は減少しており、輸出の実現で防衛産業の活性化と技術レベル維持を狙う。

 3機種のうち、次期哨戒機XP1と次期輸送機XC2は川崎重工業が防衛省と開発し、飛行実験を進めている。救難飛行艇US2は新明和工業が製造し、海上自衛隊で実際の運用を始めている。

 XP1はソマリア沖の海賊対処などに参加し、潜水艦対処を任務とするP3C哨戒機の後継機となる。XC2はC1輸送機の後継機で、積載量や航続距離などが向上している。

 川崎重、新明和の両社は開発当初から民間機への転用を想定しており、XP1は小型旅客機、XC2は輸送機と位置付け、海外への輸出を想定している。US2は消防飛行艇として使うことを想定している。

 経済産業省による市場調査は2008年から27年までの20年間で、XP1と同クラスの小型旅客機(100~150席)の需要は全世界で約9400機になると見込む。XC2を民間転用した場合の用途となる特殊大型貨物の需要も27年までに現在の2.9倍に伸びると予測している。

 消防飛行艇も「フランス、スペイン、イタリアで今後5年間に更新期を迎えるため需要が期待できる」と分析した。

 民間転用を進める背景には、減少の一途をたどる防衛費の現状と、航空機価格の高騰がある。民間転用で防衛省は1機あたりの導入コストを削減し、開発費を回収できる。市場が縮小し、弱体化している防衛産業にも、新たな市場開拓の道が開ける。

 政府は4月にも防衛、経産、国土交通各省などによる検討会で民間転用の協議を始める。今回対象とする3機種は民生部品が主なため「武器輸出三原則」に抵触しないと政府はみている。

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