財務省改革チームが50の提言 菅財務相の採点は?
財務省は19日、菅直人財務相の肝いりで進めてきた省内改革について、50項目の提言をまとめた。政治主導の時代の官僚のあり方として、従来の調整重視から政策提言重視への転換を表明。官民交流の拡大やポストの公募制も盛り込んだ。ただ提言を受け取った菅氏は「よくできている」としつつ、100点満点で「77点」と採点するなど、総花的な内容に物足りなさそうな様子も。学生時代は優秀な成績を誇った財務官僚たちだが、自己変革では「優」には届かなかった。
提言をまとめたのは事務次官をトップに省内の中堅・若手職員でつくる検討チーム。菅氏は1月の財務相就任直後、同チームへ改革案の作成を指示していた。菅氏は同日、次官を「最高業務改善責任者(CMO)」に任命し、提言の実現を要請した。
提言では、財務官僚が産学との共同プロジェクトを通じて政策提言する「政策ユニット」の設置などを明記。長時間勤務の原因とされている国会答弁への対応などについては、政治側に効率化を求める要望も盛った。
菅氏が「平日にデートができる勤務体系を」と掲げた働き方の効率化については、若手職員らの声を反映し「いざとなれば寝食を忘れて」と逆に熱心な仕事ぶりをアピール。優等生的な提言を受け取った菅氏は「ちょっとよくできすぎているな」と当惑気味だった。