2019年7月21日(日)

民主代表選、強まる小沢氏待望論 研修会で
本人は出馬に言及せず

2010/8/19付
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民主党の鳩山由紀夫前首相を支えるグループが19日、長野県軽井沢町で研修会を開き、小沢一郎前幹事長、輿石東参院議員会長ら約160人が出席した。9月1日告示、同14日投開票の代表選で菅直人首相への対抗馬擁立を探る鳩山、小沢両グループ中心の「反菅」陣営が気勢を上げた格好だ。ただ結束して支持できる候補が見つからない苦しい実情もあり、小沢氏自身の出馬への待望論が強まる背景にもなっている。

懇親会で談笑する民主党の小沢前幹事長(19日午後、長野県軽井沢町)

懇親会で談笑する民主党の小沢前幹事長(19日午後、長野県軽井沢町)

研修会の後半、鳩山氏の別荘で開いた懇親会に小沢氏は姿を現した。「お互い力を合わせて、一生懸命頑張って、国民の期待に応えるようやろう」。7月の参院選以来の沈黙を破って、こうあいさつしたが、代表選への言及は一切なかった。川上義博参院議員から「しっかりした神輿(みこし)をつくるから乗ってほしい」と促されても、笑顔で応じただけ。50分ほどで退席した。

当初、小沢氏は欠席の予定だったが、「脱小沢」が主流の菅陣営による新人囲い込みに危機感を抱く側近に説得されたという。

側近の一人は「小沢氏から具体的な指示はないが以心伝心だ。『おまえたちがそこまで言うのなら出馬を考えてもいい。政治人生のすべてを懸けて戦う』と考えているだろう」と解説。代表選出馬を視野に検討中だ、と主張した。そこには今、打って出る構えをみせなければ足元を見られる、との危惧がある。

小沢グループの出席者は小沢氏待望論を大合唱した。三井辨雄国会対策委員長代理は記者団に「ぜひ小沢さんに代表選に出てもらいたい」と強調。松木謙公国対筆頭副委員長は「国難を乗り切るには小沢さんしかいない」と続き、太田和美衆院議員は「政治家としての最後の勝負に挑んでほしい」と訴えた。そこには今、戦う構えを見せなければ足元を見られるとの危惧がある。

「反菅」陣営が結束できる候補者がいない苦しい状況も、小沢氏待望論の背景にある。鳩山グループは対抗馬として名前が取りざたされる樽床伸二国対委員長、海江田万里衆院財務金融委員長、小沢鋭仁環境相を抱える。だが鳩山、小沢両グループを束ねる候補者としてはいずれも経験、知名度とも不足している。

とはいえ小沢氏出馬のハードルも高い。市民から選ばれた検察審査会は政治資金規正法違反事件を巡る小沢氏の強制起訴の是非を検討中だ。小沢氏周辺には「首相になれば起訴されない」との正面突破論もあるが、参院選後に静かにしていたのは検察審に冷静な判断を仰ぐためだ。世論は依然として「政治とカネ」の問題に厳しく、小沢氏出馬を歓迎しない雰囲気が小沢グループ内にすら残る。

首相再選に条件を付ける鳩山氏は研修会でも「今こそ私心を捨てて挙党一致の態勢を」と訴えた。「反菅」陣営は今のところ首相の再選阻止と幹事長奪取の両にらみ。小沢氏が出馬の可能性をあえて否定しなければ、菅陣営への強い圧力になるとの計算も働く。

首相続投を目指す菅陣営も「首相をころころ交代させるべきではない」との消極的な理由しか示せず、党内からの支持は広がりを欠く。

次に小沢氏が公の場で話すのは自ら主宰する政治塾で講義する25日だ。首相は記者団に研修会の感想を問われ「しかるべき時に私の考え方を申し上げたい」と述べるにとどめた。

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