小売業者の優越的地位乱用が巧妙化、公取委の実態調査

2011/10/19付
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公正取引委員会は19日、食品メーカーと卸売業者の取引実態の調査結果を公表した。小売業者が卸売業者を巻き込み、メーカーに対して従業員派遣や商品購入後の支払代金減額を求めた事例が増加していると報告。優越的地位の乱用が巧妙化している可能性を指摘した。公取委の山本和史事務総長は「独占禁止法違反があれば、厳正に対処する」と述べた。

今回の調査で食品メーカーは、卸売業者から優越的地位の乱用につながり得る行為を受けたかどうかを回答。「正当な理由がない返品」は13.5%、「代金の減額」は12.1%、「協賛金などの負担要請」では12.0%のメーカーが、受けていたと答えた。「従業員などの派遣要請」を受けたのは5.1%だった。

卸売業者から「従業員などの派遣要請」をされたと回答したメーカーのうち75.3%は、「小売業者から要請を受けたことが理由だと卸売業者から聞いている」と回答。「正当な理由がない返品」では同72.1%、「代金の減額」では同58.2%が、卸売業者の背景に小売業者の要請があったと答えている。

「従業員などの派遣要請」では、他社のサンプル品配布のために従業員派遣を要請するスーパーがあったと例示。「正当な理由がない返品」では、スーパーがチラシに掲載し忘れた特売品がメーカーにそっくり返品された例もあったという。

卸売業者から「ボージョレ・ヌーボーを小売業者から200本割り当てられた。10本ぐらい協力してくれ」と要請されたという声を紹介。「商品やサービスの購入強制」の事例も挙げた。

調査は3~5月の間に、書面とヒアリングで実施。食品メーカー3270社、食品卸売業者217社が回答した。

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