2019年3月26日(火)

1~3月実質GDP、年3.7%減 震災で2期連続マイナス

2011/5/19付
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内閣府が19日発表した2011年1~3月期の国内総生産(GDP)速報値は、物価変動の影響を除いた実質で前期比0.9%減、年率換算で3.7%減となった。マイナス成長は2期連続。東日本大震災の影響で消費や投資が落ち込んだ。サプライチェーン(供給網)の寸断で自動車などの生産が減少したほか、家計や企業のマインドが冷え込んだ。企業は生産体制の復旧を急いでいるが、4~6月期もマイナス成長となる公算が大きい。

与謝野馨経済財政担当相は同日の記者会見で、実質成長率が2期連続でマイナスとなったことについて「世界需要が蒸発したリーマン・ショックとは状況が全く異なる」と強調。景気後退局面には当たらないとの見解を示した。

前期比年率でみた1~3月期の実質成長率は、日経グループのQUICKがまとめた民間予測の中央値(マイナス1.8%)を大幅に下回った。生活実感に近い名目GDPも1.3%減、年率では5.2%減と2期連続のマイナス。

1~3月期のGDPのポイント(実質、前期比)
▼経済成長率(年率換算)
マイナス
3.7%
名目もマイナス5.2%。東日本大震災の影響が色濃く、ともに2期連続マイナス
▼個人消費
0.6%減2期連続マイナス。震災の影響で自動車など耐久財消費が不調。消費者心理も悪化
▼設備投資
0.9%減6期ぶりマイナス。一部に震災の影響
▼住宅投資
0.7%増3期連続プラス
▼公共投資
1.3%減5期連続マイナス。民主党政権の公共事業削減の影響続く
▼輸  出
0.7%増2期ぶりプラス。震災以降は自動車などの生産急減で低迷
▼輸  入
2.0%増2期ぶりプラス

前期比0.9%減となった実質GDPのうち、個人消費など内需の押し下げは0.75%分。外需も輸出の伸び悩みなどから0.18%分、GDPを押し下げた。

GDPの6割近くを占める個人消費は0.6%減。特に耐久財消費は7.3%減と大幅に落ち込んだ。震災で自動車の出荷が滞り、消費者が購入を見合わせた。外食や行楽地などサービスも自粛ムードの広がりを受けて0.9%減った。非耐久財はミネラルウオーターなどの買いだめの影響もあり前期より増えた。

設備投資は0.9%減少し、6期ぶりのマイナスとなった。設備投資に含まれる企業の自動車購入が震災後に大きく落ち込んだのが主因。部品供給網の寸断で企業が手持ちの在庫を取り崩したため、民間在庫が急激に減少し、実質成長率を0.5%分押し下げた。

外需では、輸出は前期比0.7%増。内閣府は「震災がなければ、輸出はさらに伸びた可能性がある」と指摘した。輸入は2.0%増えた。

総合的な物価の動向を示すGDPデフレーターは前年同期を1.9%下回り、6期連続でマイナスとなった。前期比では0.4%低下し、物価が持続的に下落するデフレ基調はなお続いている。

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