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夏の電力、昨年より厳しく 予備率1.6ポイント低下

経済産業省は17日、今夏の電力需給が昨年より厳しくなるとの見通しを正式に示した。電気の供給力がピーク時の需要をどれだけ上回るかを示す「予備率」は、電力9社計で4.6%と昨夏を1.6ポイント下回った。原子力発電所の再稼働が見込めない関西電力と九州電力は東京電力から電気の融通を受け、安定供給に最低限必要な水準となる。

経産省の電力需給検証小委員会(委員長・柏木孝夫東工大特命教授)が電力9社から集めたデータを公表した。夏は家庭のエアコン使用が多くなるため電力需要が大きい。日々の電力消費は最大3%程度で変動するため、予備率は3%が安定供給の目安だ。

関電や九電、中部電力など中・西日本6社の今夏の予備率は3.4%と、昨年を2.5ポイント下回った。安定供給をかろうじて確保する水準だ。特に関電と九電の予備率は3%ちょうどで、100万キロワット級の大型火力発電所が止まれば電気が足りなくなる計算となる。

中・西日本は3%を確保できた。東電から58万キロワットの融通を受けるためだ。電力会社は発電が足りなくなれば、原則として周波数が同じ中・西日本6社、東日本3社の地域内で電気を融通してやり繰りする。周波数は東日本で50ヘルツ、西日本で60ヘルツと異なり、東西で融通できる量は限られている。

政府は各地域にどの程度の節電を要請するか、5月中に判断する。昨夏は数値目標を伴わない節電を全国で要請した。震災直後の2011年夏と12年夏は3~15%の節電目標の達成を各地で呼びかけている。11年夏は東京、東北電力管内で工場など大口需要家に電気事業法に基づく電力の使用制限も求めた。

生産や景気への影響も考慮し、数値目標付きの節電要請を避ける考えだが、大型火力発電所でトラブルがあれば需給は逼迫する。九電や関電で電気が足りない原因は、原発1基分の発電力をもつJパワー松浦火力発電所2号機(長崎県)が事故で運転できないからだ。原子力規制委員会の審査が進んでいる九電川内原発(鹿児島県)がいつ再稼働するかも焦点だ。

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