G20、緩和策に一定の理解も
為替問題、先進国と新興国に溝

2013/2/16付
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【モスクワ=矢沢俊樹】20カ国・地域(G20)は今回の財務相・中央銀行総裁会議で、各国・地域の経済成長を促す金融政策の有効性を確認する公算が大きい。通貨安競争の回避をうたいつつ、大胆な金融緩和に動く日米などに一定の理解を示す見通しだ。ただドイツは金融緩和を景気刺激に活用すること自体に慎重な姿勢を示す。為替問題を巡る先進国と新興国の溝も埋まったわけではない。

同行筋によると、初日の討議では「各国・地域が経済の安定を目指す限り、金融政策が必要な場合がある」との見方で一致した。デフレからの脱却を目指す日本や、雇用の回復を後押ししたい米国が、金融緩和の必要性を主張していることが背景にある。

G20が16日に発表する共同声明では、日米などの金融緩和に足かせをはめるような表現を盛り込まない方向だ。しかし自国・地域へのマイナスの影響を警戒する欧州や新興国の不満が収束するかは予断を許さない。

欧州の中でも経済の低迷が目立つフランスは「明確にユーロの水準が高すぎると考えている」(当局関係者)。最近の円安傾向に厳しい姿勢を示しているという。

一方、伝統的にインフレ警戒感が強いドイツは、円安・ユーロ高の進行というよりも、金融緩和に過度に依存する日本などの政策運営を懸念しているようだ。

G20の共同声明に通貨切り下げ競争の回避を明記しても、新興国との摩擦が再燃する懸念も残る。ブラジルのマンテガ財務相は「通貨戦争は一段とはっきりした形で現れつつある」と語る。

その新興国も一枚岩ではない。米メディアによると、中国は「金融政策は為替レートを目標にしない」とする文言を、共同声明に盛り込むことに難色を示しているという。G20交渉筋は「そうした事実はない」と否定しているが、為替介入で人民元の上昇を抑えにくくなる事態を心配している可能性がある。

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