/

パートへの厚生年金・健保適用、企業負担5400億円増

厚労省試算、中小企業の反発必至

厚生労働省は13日、パート労働者に社会保険を適用した場合の企業負担を試算した。370万人のパートが厚生年金・企業健保に新たに加入すると、5400億円の企業負担が発生する。このため、厚労省は加入対象者を段階的に増やす激変緩和措置をとる。ただ、パートが多い流通業や経営が厳しい中小企業は負担増に反発しており、調整の難航は必至だ。

パートの社会保険適用
拡大による企業への影響
加入基準対象
(万人)
企業負担(億円)
年金医療
保険
合計
賃金・企業規模の制限なし3703,3002,1005,400
賃金水準で加入を制限
年収117万円
(月9.8万円)以上
 406004001,000
年収103万円
(月8.6万円)以上
 901,0007001,700
年収80万円
(月6.7万円)以上
2502,5001,5004,000
年収65万円
(月5.4万円)以上
3002,6001,7004,300
企業規模で加入を制限
従業員301人以上1501,3008002,100
従業員101人以上2202,0001,2003,200

パートへの厚生年金・企業健保の適用拡大は社会保障と税の一体改革素案に明記され、政府・与党は3月の法案提出を目指している。加入基準を現行の週30時間以上働くパートから、週20時間以上に緩め、最終的には370万人のパートを加入させる。

現在、週労働時間が30時間未満のパートの多くは、自営業者向けの国民年金国民健康保険に入っている。会社員や公務員の妻で、パートで働く主婦は年収が130万円未満であれば、保険料を払わずに、国民年金や企業健保の加入者となることができる。

厚労省は激変緩和策の第1弾として、従業員300人以下の中小企業で働く人を除外し、年収80万円以上にする案を検討している。この場合の試算は明らかにしなかったが、13日の社会保障審議会特別部会で示された試算から推計すると、企業負担は1500億~2000億円規模になる見込みだ。

民主党で浮上している300万人に対象を広げる案では、年収65万円以上が対象となる。この案は企業規模の条件はなく、4300億円の企業負担が発生する。

13日の特別部会では連合が適用拡大に積極的な姿勢を示したが、日本商工会議所は適用拡大を数十万人に絞り込むべきだと真っ向から反対した。企業側は消費増税と保険料負担の両方で経営が厳しくなると主張し、調整は容易ではない。

試算ではパートが国民健康保険などから健康保険組合に入ると、健保組合の財政は最大で1400億円悪化することも明らかにした。一方、国が国保に投じている補助金が減るので、これを健保組合の財政支援に回す方向だ。

すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料

セレクション

トレンドウオッチ

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン