2019年1月20日(日)

首相、賃上げ要請 経団連会長「賞与に反映」

2013/2/12付
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安倍晋三首相は12日昼、経団連、経済同友会、日本商工会議所の経済3団体トップと首相官邸で会談し、デフレ脱却に向けて業績が改善した企業から賃金を引き上げるよう要請した。経団連の米倉弘昌会長は「業績が良くなれば一時金や賞与に反映する。景気回復が本格的になれば給料・雇用の増大につながる」と応じた。春季労使交渉を控え、安倍政権は家計の所得を増やして景気回復につなげたい考えだ。

「デフレ脱却に向けた経済界との意見交換会」であいさつする安倍首相(12日午後、首相官邸)

「デフレ脱却に向けた経済界との意見交換会」であいさつする安倍首相(12日午後、首相官邸)

首相は会談で「業績が改善している企業は報酬の引き上げを行うなどの取り組みをぜひ検討してもらいたい」と要請。「(経済に)明るい兆しが見えてきたが、頑張って働く人の所得増大の動きにつなげていくことができるかどうかで本格的なデフレ脱却に向かっていく。それが実現できるかどうかに安倍政権の経済政策の成否がかかっている」と訴えた。

米倉氏は環太平洋経済連携協定(TPP)への早期参加や、労働市場の規制緩和策の実行などを求めた。首相は「政府が打つべき政策も鋭意、取り組んでいきたい」と述べた。会談には日本商工会議所の岡村正会頭、経済同友会の長谷川閑史代表幹事らも出席した。

政府の働きかけを受け、ローソンは7日に若手と中堅社員の年収を引き上げると発表した。甘利明経済財政・再生相は12日の閣議後の記者会見で「これに続く経済界の反応を期待している」と強調。「実際の生活に跳ね返ってくるところまで進めていかないと(景気回復は)本物になっていかない」と指摘した。

安倍政権は大胆な金融緩和、機動的な財政出動、民間投資を喚起する成長戦略の「3本の矢」でデフレ脱却を目指す方針を掲げており、経済政策の成果を暮らしに波及させたい考えだ。昨年12月の衆院選で自民党が大勝して以降、円高修正や日経平均株価の上昇が進んでいることから、自動車や電機などを中心に収益改善の兆しが出ている。

首相は5日の経済財政諮問会議で「業績が改善している企業には報酬の引き上げなどを通じて所得の増加につながるよう協力をお願いしていく」と表明。諮問会議の民間議員も、金融緩和などを経済再生につなげるには「企業努力の成果を雇用・所得増加につなげる好循環」が必要と指摘した。

政府は正社員・終身雇用に偏った労働市場を改革して、国民全体の所得水準の底上げを目指す方針。物価上昇率目標の2%を達成しても、名目賃金が上がらなければ実質的な所得水準は目減りしかねないとの批判が出ているためだ。

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