2018年7月23日(月)

安住氏「イラン原油輸入を削減」 日米財務相会談

2012/1/12付
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 訪日中のガイトナー米財務長官と安住淳財務相は12日に会談し、核開発を続けるイランへの制裁として、日本がイラン産原油の輸入を段階的に削減することで一致した。会談後の記者会見で安住財務相は「(原油輸入を)早い段階で計画的に減らしていきたい」と述べ、米国が求めた対イラン制裁強化に協力する姿勢を示した。日本政府は大手商社などにイランとの取引を縮小するように求める見通し。日米財務相は欧州債務危機で「緊密に連携する」(ガイトナー長官)方針も確認した。

会談を終え記者会見するガイトナー米財務長官と安住財務相(12日、財務省)

会談を終え記者会見するガイトナー米財務長官と安住財務相(12日、財務省)

 ガイトナー長官は財務省での記者会見で「イラン中央銀行を国際金融システムから切り離し、石油収入を減らす」と語った。日本が原油輸入の段階的削減で対イラン制裁に協力することを「高く評価する」と表明。イラン産原油を禁輸する方針を示している欧州連合(EU)を含め、イランへの国際的な圧力を強める考えを示した。

 安住財務相は「米国の行動は十分に理解している」と強調。最近5年間でイラン産原油の輸入を40%削減したのに加え、なお輸入量全体の約10%を占めるイラン産原油の削減を進めるとした。米国はイラン中央銀行と決済取引を持つ外国金融機関を制裁対象とする考えだが、日本は輸入削減の代わりにメガバンクなど邦銀を対象外とするよう米国との調整を進める。

 政府はイランとの取引がある石油元売り会社や大手商社に対して契約期限が切れる原油取引の一部を更新しないように求め、イラン産原油の輸入を削減する方針だ。イランとの原油取引は1年契約が多いとされる。

日米財務相会談のポイント
▼対イラン制裁
  • 日本は米国の制裁に協力。イラン産原油の輸入を計画的に削減
  • 日本は非原油取引について「日本の国情にあった対応」を要請
▼財政健全化
  • 日本が財政再建策や復興需要を説明
▼欧州債務危機
  • 欧州不安への対応で緊密に連携
  • 欧州の自助努力を前提にIMFなどの支援を支持

 日米財務相は欧州債務危機についても協議。まず欧州の自助努力を求めたうえで、日米での協力を検討する立場を改めて確認した。ガイトナー長官は「欧州がより強力な防火壁をつくり、改革を下支えすることが重要だ」と語った。

 為替市場を巡っては中国・人民元を念頭に「実体経済を反映した柔軟な為替制度を求める」(安住財務相)ことで一致した。歴史的な円高を受けて、日本政府・日銀が昨年、実施した大規模な円売り・ドル買い介入についてガイトナー長官は「コメントしない」と述べるにとどめた。

 今回のガイトナー長官の訪日にあたっては、枝野幸男経済産業相らが不在であるため、経済閣僚を代表して安住財務相が会談に臨んだ。会談内容を共同声明として文章化することは見送った。

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