/

緊急経済対策を決定 経済再生へ事業規模20.2兆円

政府は11日の閣議で、2012年度補正予算案に盛り込む緊急経済対策を決定した。安倍政権が最優先課題に挙げる経済再生へ10.3兆円の国費を投入し、政策金融などを含む事業規模は20.2兆円となった。安倍晋三首相は首相官邸で記者会見し、経済対策の狙いについて「縮小均衡の再配分から、成長による富の創出へと大胆に転換をはかる」と表明した。

緊急経済対策を閣議決定した後で記者会見を行い、「従来とは次元が違う」と述べる安倍首相

緊急経済対策を閣議決定した後で記者会見を行い、「従来とは次元が違う」と述べる安倍首相

首相は12年度補正について「リーマン・ショック時の異例な対応を除けば史上最大規模だ」と強調。実質国内総生産(GDP)を2%程度押し上げ、失業者の2割強に相当する60万人の雇用創出効果を見込む。政府は景気を下支えするため、月内に編成する13年度予算案とあわせて「15カ月予算」と位置づけ、切れ目のない予算執行に努める。

首相は安倍政権の経済政策について「デフレ・円高からの脱却には政府・日銀の連携による大胆な金融政策が不可欠」と改めて強調。そのうえで財政出動の狙いについて「日銀が供給したお金を使うには政府が率先して需要を作り、景気の底割れを防がなければならない」と述べた。

財源として国債を増発することに関して「財政規律は極めて重要だ。成長戦略と同時にプライマリーバランス(基礎的財政収支)の黒字化もめざす」と表明。政府の経済財政諮問会議で議論する中長期の財政運営目標を踏まえていく姿勢も強調した。

経済対策のポイントについて(1)復興・防災(2)成長による富の創出(3)暮らしの安心・地域活性化――の3点を説明。働く女性や町工場への支援策、孫に教育資金を贈与する際の非課税措置などを例示した。

3.8兆円を投じる復興・防災事業は、被災地の道路や農業施設の整備、トンネルや橋の老朽化対策といった公共事業が中心。首相は「昔の自民党のように無駄な公共事業のバラマキをしているという批判は違う。古い自民党から脱皮をした」と強調した。

民間投資を促す成長戦略には3.1兆円を投入する。省エネ技術の導入後押しや電気自動車の普及、iPS細胞を使う再生医療の研究、レアメタルに代わる材料開発の支援策などを盛り込んだ。自衛隊や消防の災害対応や地域活性化に1.7兆円を充当。公共事業の地方負担を軽減する交付金は「今回限りの特別な措置」として1.4兆円を計上した。

政府は12年度補正の大枠を15日に閣議決定し、28日召集の通常国会に提出する。補正には基礎年金の国庫負担分の2.6兆円を盛り込むため、総額は13.1兆円となる。震災復興のため野田政権が組んだ11年度補正の規模を超える。

すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料

関連キーワード

セレクション

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン
図表を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した図表はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン