2019年8月26日(月)

薬のネット販売解禁、攻防最終局面に
テレビ電話の「対面」焦点

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2013/5/11付
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これまで薬の販売は対面原則があるために、多くの薬剤師を店頭に配置したドラッグ店が優位に立ってきた。規制なしでネット販売を解禁すれば数人の薬剤師で全国からの注文に応対するネット企業がコスト競争力で勝る。薬剤師にとってもドラッグ店でコスト要因と見なされ、雇用の場が減る恐れがある。

医師にとっても薬のネット販売は対面原則を崩す「アリの一穴」となりかねない。テレビで患者を診る「遠隔医療」などが広がるきっかけとなり、経営体力の乏しい診療所や病院の存立が脅かされるとの見方は根強い。

第1類も解禁求める

一方の推進派は、楽天やケンコーコムといったネット通販企業。第2類はもちろん、第1類の販売も全て解禁すべきだという立場だ。最高裁が、厚労省による裁量行政を否定する判断を示したというのがよりどころ。なのにテレビ電話の使用などが義務化されれば、「裁量による規制の復活」と強く警戒する。

ケンコーコムの後藤玄利社長は検討会で「テレビ電話など対面販売が原則のルールになれば、ネット通販各社が提訴する」と述べてけん制した。

検討会では今後、リスク区分ごとに大衆薬の販売条件を吟味する。厚労省はたたき台で第1類をリスクに応じさらに細かく分けた。まず薬事法に基づき医療用医薬品から転じて4年未満で安全性評価が確立していない薬を区別。これは第1類全体の2割ほどになる。残り8割も同省独自の基準で3つに分ける。こうした細かな分類で販売条件を分けることが慎重派と推進派を妥協に向かわせる決め手となるかどうかは不透明だ。

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