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原発新増設、次期政権へ 民主「認めず」自民は沈黙

計画中で着工前の原子力発電所の新増設を認めるかどうかは次の政権次第になりそうだ。民主党政権は「脱原発依存」の方針に沿って、着工前の原発の新増設は認めないとの姿勢を崩さない。一方で、自民党は着工前の原発への考えを明らかにしていないが、政府が掲げた「2030年代に原発稼働ゼロ」との戦略は見直す方針だ。

枝野幸男経済産業相は9日の閣議後の記者会見で、計画中で着工前の原発9基への原子炉設置について「原子力規制委員会から意見を求められれば、新設すべきではないという意見を出す」と述べた。未着工の原発の新増設には反対との立場を明確に示したものだ。

現在、新増設が計画されている原発は全部で12基。経産相はこのうち、未着工の中国電力上関1、2号機や日本原子力発電敦賀3、4号機など計9基の新増設を認めないと主張する。一方、工事中のJパワー大間原発、中国電島根3号機などは「(新増設しない)原則の外側にあるという位置づけだ」(経産相)と建設を認めている。

政府は9月の新しいエネルギー・環境戦略に「原発を新増設しない」と明記した。ただ、着工済みの原発を認めなければ電力会社に巨額の負担がかかるほか、地元の雇用や財政にも影響する。着工前であれば影響は比較的少ないと判断したようだ。政府内では「次期衆院選挙が近づくなか、脱原発を改めて有権者に訴える手段だ」(環境省幹部)との声が上がる。

一方の自民党。9日に開いた経団連との政策懇談会で、安倍晋三総裁は「(原発政策は)経済成長と雇用創出のため責任ある対応をする必要がある」と発言した。過去の原発政策は見直すが、引き続き重要なエネルギーとの認識を示した。着工前の原発の新増設については、民主党と同じく選挙を意識してか「腫れ物に触らないよう」(内閣官房)沈黙したままだ。

規制委の田中俊一委員長は10日の記者会見で、着工前の原発9基について「申請があれば安全性を審査する。新増設を認めるかどうかには関与しない」と強調。原発を新しく建てたり、再び動かしたりといった政策とは距離を置く方針を改めて打ち出した。再稼働の是非など、重要な判断を規制委に丸投げしようとする政府をけん制した。

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