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人口、東京圏への集中鮮明 39道府県で減少

3月末時点

総務省が9日発表した住民基本台帳に基づく人口調査(今年3月末時点)によると、東京圏(埼玉・千葉・東京・神奈川)への人口集中傾向が鮮明になった。地方からの流入が続き、前年に比べ10万人増えた。一方で2000年代後半に人が集まった名古屋圏は横ばいになったほか、関西圏では大阪府が人口減に転じたことなどで2年連続のマイナスになった。前年より人口が減った道府県は39と、前年より1府増えた。

「住民基本台帳に基づく人口」は、毎年、3月31日時点で住民票に記載されている人数。5年に一度の国勢調査や、それに基づいた人口推計と異なり、外国人は含まない。毎年夏に公表しており、県や市町村別に分析ができるのが特徴だ。

都道府県別に人口の増減をみると、東京都の人口増加数は5万3000人となり、全国トップとなった。増加数の2番目は神奈川県(2万1000人増)、3番目が埼玉県(1万8000人増)と首都圏が並んだ。人口増加率では若年層が多い沖縄県が最も高く、前年比0.53%増と東京の増加率(0.42%増)を上回った。

一方で人口の減少数が一番多かったのは北海道で、2万2000人のマイナスだった。死亡者数が出生者数を1万6000人上回ったほか、他の都府県に6000人が純流出した。次いで新潟県(1万2000人減)、秋田県(1万1000人減)。人口減少率の一番は秋田県(0.96%減)で、高知県(0.77%減)、徳島県(0.71%減)と続いた(データのそろわない被災3県を除く順位)。

大阪府は昨年は6400人増とプラスを確保したが、今年は1400人減とマイナスに転じた。

人口全体の50.91%は東京圏、名古屋圏、関西圏の三大都市圏が占める。このうち名古屋圏は人口の増加が鈍り、直近のピーク(08年、3万4000人増)に比べ11年は161人増にとどまった。製造業が集積する愛知や三重はリーマン・ショック後の経済活動の低迷が尾を引き、人が集まらない。

関西圏では人口減は加速している。京都、大阪、兵庫、奈良の人口は合計で昨年は858人減にとどまったが、今年は1万7000人減とマイナス幅が大幅に拡大した。ベッドタウン化する滋賀県を含んだ人口も、昨年までは増加していたが、今年は1万3000人減とマイナスになった。

日本全体で人口減が進む中、東京への集中が依然として続いている。成長企業の多い都市に人が集まることで経済成長が促される一方、災害で経済機能が一気にマヒする危険もある。関西学院大の上村敏之教授は「東日本大震災の教訓も踏まえ、都市機能を分散させて一極集中のリスクを回避する政策も必要ではないか」と指摘している。

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