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小沢氏、訪米見送り 日米首脳、非公式の接触に

米軍普天間基地の移設問題を巡る溝が日米の首脳級外交に影を落としている。民主党の小沢一郎幹事長は調整していた大型連休中の訪米を見送る。鳩山由紀夫首相はワシントンで12日から開く核安全保障サミットに出席するが、日本側が求めていたオバマ米大統領との公式会談は実現しない。率直な意見交換さえできない事態は同盟関係の冷え込みを浮き彫りにした。

小沢氏の訪米見送りは、夏の参院選の候補者擁立の遅れが表向きの理由だが、普天間問題がなお迷走する中、火の粉をかぶるのを避けたとの見方もある。

小沢氏は2月初めに来日したキャンベル米国務次官補(東アジア・太平洋担当)から訪米の打診を受けた。資金管理団体の土地取引を巡る政治資金規正法違反事件で自身の不起訴処分が決まる直前で、手負いの小沢氏には助け舟ともいえた。

ただ、小沢氏はキャンベル氏に「オバマ大統領にもそれなりの時間を取っていただかないと困る」と、与党幹事長の訪米では異例の「特別待遇」を求めた。高嶋良充筆頭副幹事長は「普天間は重要な課題になる」と公言。表向きは政策に関与しないとする小沢氏も、周囲に一定の役割を果たす意欲を見せたという。

日本政府が検討するキャンプ・シュワブ陸上案や沖縄県外への機能分散案などに米側は否定的で、ここにきて大統領との会談の調整も難航していた。「参院選準備」は、小沢氏がメンツを保ちつつ普天間問題からひくための口実にみえる。

一方、米政府は6日、核安保サミットに合わせたオバマ大統領の2国間会談の予定を公表した。中国、ドイツ、インド、アルメニア、パキスタン、ヨルダン、マレーシア、南アフリカ、カザフスタンの9カ国首脳とは会談するが、訪米する鳩山首相との会談は入っていない。

同盟国、日本は唯一の被爆国でもある。日本側の要請にもかかわらず、公式会談がないのは異例だ。普天間での溝は深く、十分な時間を割いてまで鳩山首相から「途中経過」を受ける必要はないと判断したとみられる。

「米側の判断だ。私が申し上げることではない」。首相は7日、記者団に会談見送りが米政府の意向と認め、「会議の中で様々な意思を伝えることはできる。普天間は何らかの形で申し上げたい」と語った。

政府・与党内でも、首相が明言する普天間問題の5月末決着は難しい、との声は多い。日米首脳会談はオバマ大統領が来日した昨年11月が最後。腹を割って話すこともできない外交の停滞を打開する道は見えない。

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