AIJ資産消失なら…基金7割、代行部分で積立不足

2012/3/7付
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AIJ投資顧問による年金消失問題で、厚生労働省は7日、AIJの契約先である厚生年金基金の約7割が公的年金の一部を国から預かって運用する「代行部分」で積み立て不足に陥るとの見通しを示した。委託資産がすべて消失すれば、21基金が代行部分も含めた積み立て不足になり、すでに不足状態の31基金と合わせて52基金が運営難に直面する。その大半は中小企業でつくる「総合型」とみられ、財政の立て直しは厳しい情勢だ。

厚生労働省は52基金が運営難に直面するとの見通しを示した(テレビ東京)

厚生労働省は52基金が運営難に直面するとの見通しを示した(テレビ東京)

厚労省が7日に開かれたAIJ問題を検証する民主党の作業チームで明らかにした。調査したのは2011年3月末時点でAIJと契約していた74基金。厚年基金は公的年金の一部を国に代わって(代行)運用し、それに自前の給付を上乗せする仕組み。代行部分も含めて積み立て不足に陥った場合には年金給付が困難になるばかりか、代行部分の損失を穴埋めする必要が出てくる。

AIJは厚年基金などから約2000億円を受託していたが、実際には200億円程度しか残っていないと説明しており、基金の大半が積み立て不足になるのはほぼ確実。民主党の作業チームは補助金や特別会計を使って、代行部分の積み立て不足を解消するなどの対策を検討する。

代行部分も含めて積み立て不足に陥った基金は、厚労省が財政危機とみなす「指定基金」になる可能性が高い。11年12月時点で582ある厚年基金のうち、81基金が指定基金になっている。AIJから年金資産が戻らなければ、指定基金は100程度に膨らむ可能性がある。

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