2017年12月11日(月)

TPP、協議開始を明記 閣僚委決定
農業改革方針、11年6月めど

2010/11/6付
保存
共有
印刷
その他

包括的経済連携に関する基本方針
○TPPは情報収集を進めながら対応。
国内の環境整備を進め、関係国との協議を開始
○「アジア太平洋自由貿易圏実現に向
けた閣僚会合」を開催
○首相を議長とする「農業構造改革推進
本部」を設置。11年6月をメドに基本方針を決定
○関税措置などのあり方を見直し、より
透明性が高い納税者負担制度への移行を検討
○非関税障壁撤廃の観点から、行政刷
新会議で11年3月までに規制制度改革の具体的方針を決定

 政府は6日夜の関係閣僚委員会で、環太平洋経済連携協定(TPP)を含む経済連携協定(EPA)の基本方針を決めた。焦点のTPPについて「関係国との協議を開始する」と明記したものの、参加の判断は先送りした。2011年6月をメドに農業改革に関する基本方針をまとめることも盛り込んだ。TPP参加には農業団体が反発しており、国内調整の難航も予想される。

 政府は9日の閣議で基本方針を決定。菅直人首相が13、14両日に横浜市で開くアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議で表明する。首相は6日の関係閣僚委員会で「開国と農業の再生を両立させ、ともに実現する。これは新たな繁栄を築くための大戦略のスタートだ」と述べた。

 TPPは関税撤廃を柱とする自由貿易協定(FTA)を多国間で結ぶ枠組み。米国、シンガポールなど9カ国が既に交渉を始めており、アジア太平洋地域のEPAの標準モデルと位置付ける。

 「情報収集を進めながら対応していく必要があり、国内の環境整備を早急に進めるとともに関係国との協議を開始する」。基本方針ではTPP参加に前向きな姿勢をにじませたが、参加を明確にしなかった。国内農業への打撃を懸念する慎重派の議員らに配慮したためだ。民主党の「情報収集のための協議を行い、参加・不参加を判断する」との提言も踏まえた。

 韓国、モンゴルなどTPPの交渉に参加していないアジアの国や欧州連合(EU)とも2国間のEPAなど経済連携を加速すると表明。経済連携の実施に向けた関係閣僚会合を新たに設けることも打ち出した。

 貿易自由化の影響を受ける農業分野については「潜在力を引き出す大胆な政策対応が不可欠」と指摘した。首相を議長とする「農業構造改革推進本部」を新設。来年6月に基本方針をまとめ、同10月に中長期の行動計画をつくる。行動計画には農家の生活支援策やその財源も含む。コメ市場の部分開放を決めた1993年のウルグアイ・ラウンド合意の際に6兆円を農業支援に投じて以来の大規模な農業改革となる。

 行政刷新会議では来年3月までに金融や医療などの非関税障壁撤廃の検討を進める。看護師などの海外からのヒトの受け入れについても来年6月までに基本方針を決める。TPPの交渉参加について民主党内でなお慎重論が強い。経済連携に先行する農業改革がまとまる来年10月までは参加交渉に動けない可能性がある。日本がTPPに参加するまでのハードルは依然高い。

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ

関連キーワードで検索

TPPEPAFTA農業改革APECEUウルグアイ・ラウンド



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報