朝鮮王室儀軌など、6日に引き渡し 韓国政府に1200冊
外務省は5日、「朝鮮王室儀軌(ぎき)」を含む朝鮮半島由来の図書1200冊を6日に韓国政府に引き渡すと発表した。日韓両国は昨年11月に1205冊の引き渡しを合意済みで、そのうち5冊は野田佳彦首相が10月の訪韓の際に李明博(イ・ミョンバク)大統領に直接手渡していた。李大統領の月内来日をにらみ、両国の関係強化につなげたい考えだ。
図書は6日に成田空港から韓国の仁川空港に輸送する。日韓両政府は李大統領が今月17、18両日に来日する方向で調整しており、外務省は「引き渡しにより、日韓の文化交流や友好関係を発展させたい」としている。
朝鮮王室儀軌は朝鮮半島が日本の統治下にあった時代に朝鮮総督府を経由してもたらされ、日本政府が保管している図書。日韓両政府が昨年11月の首脳会談で署名した日韓図書協定では、朝鮮王室儀軌167冊を含む計1205冊を韓国側に引き渡すことを明記した。協定発効後6カ月となる今月10日に期限が迫っていた。
日韓首脳会談は京都で開く方向で調整している。日韓経済連携協定(EPA)交渉再開の時期などを協議する見通しだ。