2019年9月16日(月)

戦略特区、外資誘致へ規制緩和 法案を閣議決定

2013/11/5付
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政府は5日の閣議で、大都市を中心に地域限定で規制を緩和する国家戦略特区の関連法案を決定した。容積率を定める建築基準法に特例を設け、オフィス街に高層マンションを建てやすくするなど、外資系企業の誘致を狙った緩和策を列挙した。安倍晋三政権の経済政策「アベノミクス」の柱となる法案と位置づけ、今国会成立を目指す。成立すれば、年明けにも全国3~5カ所を特区地域に指定する。

法案は特区での規制緩和策16項目を明記。甘利明経済財政・再生相は閣議後の記者会見で、法案成立後に項目を順次追加したい考えを示した。安倍首相は5日昼の政府・与党連絡会議で「経済再生に向け、成長戦略を作文で終わらせることなくスピード感を持って実行していく」と述べた。

特区の対象地域は首相を議長とする「国家戦略特区諮問会議」を内閣府に新設し、トップダウンで決定。諮問会議は首相のほか、官房長官や新たに任命する国家戦略特区担当相、民間識者ら最大10人の議員で構成する。

規制緩和策の詳細は諮問会議の下、特区ごとに設ける「国家戦略特区会議」で決める。特区担当相と、特区に指定された自治体の首長、民間事業者の3者が計画をつくり、諮問会議の議論を経て首相が認定する。規制を所管する閣僚は諮問会議の常設メンバーではなく、必要に応じ出席する。

高層マンションを建てやすくする容積率の拡大は、職住接近でグローバル企業に勤める外国人社員の生活環境を改善するためだ。国際会議を開くコンベンション施設を速やかに整備できるように事務手続きを簡素化したり、多言語の看板を掲げて外国人が暮らしやすくしたりする策も盛った。

解雇など雇用ルールの明確化は、外国企業から分かりにくいとの声が出ていたことを踏まえた。特区ごとに雇用労働センターを設置。雇用を巡る裁判例を分析・類型化したガイドラインに沿って労使契約の事前相談に乗り、紛争を未然に防ぐ。現在5年の有期雇用の期間延長は全国規模で実施する方針を盛り込んだ。10年に延長する方向だ。

国家戦略特区は農業の大規模化も促す。農地の売買や賃貸借を許可する権限を、農家でつくる農業委員会から市町村長の監督下に移し、農地の効率利用を目指す。企業が農業に参入するハードルを下げるため、農業生産法人で農作業に従事する役員数を「過半」から「1人以上」に緩める。

国家戦略特区では病床規制を緩和し、高度な医療を提供する病院の新設や増床を可能にする。公立学校の運営を民間に委託する「公設民営学校」を解禁し、グローバル人材を育てる先進的な教育を目指せるようにする。各特区で複数の緩和策を組み合わせて導入する。

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