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首相「外国人材活用を」 建設や介護で検討指示

人手不足解消、経済活性化狙う

合同会議に臨む安倍首相(4日、首相官邸)

安倍晋三首相は4日、経済財政諮問会議と産業競争力会議の合同会議で「外国人材の活用の仕組みを検討していただきたい」と指示した。女性の活躍推進や経済成長の観点から家事、介護、建設などの分野で外国人労働者を積極的に受け入れる制度づくりを求めた。人手不足を解消し、経済を活性化する狙いで、6月の成長戦略に盛り込む。

厚生労働省の試算によると、日本の就業者は今後約20年で3%、167万人減ると見こまれる。人口減を補うため、経済界を中心に外国人活用への期待が高まっている。

外国人活用を巡っては、国内賃金の低下や治安への影響から慎重な声もあり、日本政府はこれまで研究者や経営者など高度人材を中心に受け入れ体制を整えてきた。

これに対し、首相は「移民政策と誤解されないような配慮(も必要)」と念を押しつつも、外国人材の受け入れに従来よりも踏み込んだ。会議では、これまで門戸を閉ざしてきた比較的単純な労働分野でも外国人の就労を認めていく方向で議論が進んだ。

外国人労働者 受け入れ提言のポイント
■人材不足が進む分野に外国人を活用
建設東京五輪を踏まえ技能実習制度を実質的に拡充
農業・製造業外国人の短期就労制度を検討
家事支援国家戦略特区で先行実施も
介護外国人技能実習で人材を受け入れ
■中長期の課題
○人口減少を踏まえ外国人受け入れの新制度を検討
○政府内に外国人材政策の「司令塔」設置
○不法就労や人権問題などに対応する監理体制を構築

伊藤元重東大教授ら諮問会議の民間議員は「育児や介護を理由に就業できない女性は220万人に上る」との資料を提出、外国人活用を訴えた。

競争力会議の民間議員、長谷川閑史・武田薬品工業社長も、家事分野の規制緩和は「国家戦略特区で先行実施すべきだ」と提案。建設業などに限っている外国人技能実習制度の対象に介護分野を加える案も示した。老人介護施設で外国人が実習生の立場で働く形を念頭に置いている。

「介護の質がどうなるかなど検討が必要」(田村憲久厚労相)という慎重論も出た。甘利明経済財政・再生相は一連の提案を受け「どういうスキームかは今後検討する」と語るにとどめた。

建設業を巡っては、太田昭宏国土交通相が東京五輪のある2020年度までの時限措置を決めたと報告した。外国人技能実習制度を実質的に拡充し、日本で働ける期間を現状の3年間から5年に延ばす。実習を終えた外国人の再入国も2~3年に限り認める内容だ。

「治安への影響を考える必要がある」(谷垣禎一法相)との指摘もあった。競争力会議の民間議員は「分野や人数を適切にコントロールした新たな仕組みを検討すべきだ」と提案。不法就労や人権問題に対処する監理体制の構築のほか、日本語の学習支援や、医療・保育や学校の利用などが課題だと指摘した。

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