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横浜銀データでカード偽造 容疑の委託先社員逮捕

2400万円を不正に引き出し

(更新)

横浜銀行のATMを利用した預金者の情報を同行のシステム委託先の社員が不正に取得してカードを偽造し、他行の預金者の現金数千万円を引き出す被害が出ていることが明らかになった。内部関係者によるカード偽造犯罪としては過去最大規模となる。銀行システムの安全性への信頼を脅かしかねず、システム会社の管理責任が問われそうだ。

神奈川県警は5日、偽造キャッシュカードを作ったとしてシステム委託先の富士通フロンテックの元社員、赤星敏一容疑者(46)を支払い用カード電磁的記録不正作出などの疑いで逮捕したと発表した。

横浜銀行も内部調査に入り、把握できた被害者には今後、連絡し、補償を検討する。

横浜銀行はATMシステムの開発や保守・管理業務をNTTデータに委託。同社が富士通に再委託し、さらに富士通系の電子機器メーカーである富士通フロンテックに再々委託している。

この元社員はシステムの保守・管理業務に携わっており、その際に横浜銀行を利用した顧客データを不正に取得。キャッシュカードを偽造し口座から現金を引き出したとみられる。偽造した可能性があるのは、キャッシュカードとクレジットカードで口座数は100口座以上とみられている。被害口座はすべて横浜銀行以外の口座だった。

神奈川県警捜査3課によると、赤星容疑者は2012年5月~13年10月、48口座から50回にわたり計2400万円を不正に引き出した疑いがあるという。

県警は偽造カードを使って川崎市内のATMから50万円を引き出したとして、13年11月30日に赤星容疑者を窃盗容疑で逮捕、1月8日には別の2口座から計100万円を不正に引き出したとして再逮捕していた。

横浜銀行は5日までに金融庁に不正な預金引き出しがあったことを報告した。金融庁は必要に応じ、法令上の対応を検討する。

銀行システムを巡っては、2012年にNTTデータの孫請け会社のシステムエンジニア(SE)が、同社の運営する情報システムに不正アクセスしてキャッシュカードを偽造、京都府警に逮捕された。同事件では約2千万円を引き出したとして起訴された。今回の被害額はそれを上回る。

銀行はハッカーによるネットバンキングへの侵入や偽造カードを作製した犯罪者による預金引き出しなど外部からの攻撃には対策を重ねている。ただ、今回の不正引き出しの事実は、システム委託者など銀行の個人情報に触れることができる内部関係者に対する防止策が依然として不十分なことを浮き彫りにした。

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