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GPIF、日本株に2500億円 3月の株価下支え

公的年金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は4日、3月に国内株を約2500億円買い増したと発表した。今秋に発表する新しい資産構成の目安で株の比率を引き上げることに備える。4月以降も積極的に買い続けているとみられ、しばらくは年金マネーが株価を下支えしそうだ。

GPIFは3月に国内株で2504億円、外国株2325億円を買い増した。年金特別会計を含む年金積立金全体の構成割合で見ると国内株は3月末で16%と1年間で2ポイント上昇した。GPIFが運用の目安とする「12%」を大きく上回り、上限の18%に近づいている。比率を下げるための株売却を抑え、比率の上昇を容認している状態だ。

背景にはGPIFが9月にもまとめる資産構成の「新しい目安の議論が進んでいる」(陣場隆運用部長)ことがある。資産の5割超を国内債に投資するGPIFは、新しい目安で国債の比率を下げ、国内株を現行の12%から20%も視野に入れて引き上げる方針だ。

ゴールドマン・サックス証券の西川昌宏金融商品開発部部長は「GPIFは日経平均株価が高いときも日本株を買い増してきており、4月以降も買い増しているだろう」と指摘する。同証券の試算では6月末までの株価の上昇で、日本株の比率は17%まで上がっている。「4月以降の買い増しがあれば、足元では(目安の)上限の18%を超えているかもしれない」(西川氏)という。

東京証券取引所によると、年金資産を扱う信託銀行による買越額は4~6月で8675億円になった。他の金融機関が売り越しているのと対照的な動きだ。個人投資家も4月以降に大幅な株の売り越しに転じているなかで、年金マネーが株価を支える構図だ。

一方、国内債の比率は下がる一方だ。GPIFには14年3月期に満期を迎えた国内債の償還と利息収入だけで4兆8165億円が流れ込み、これを年金の支払いに回した。国内債の売買はしておらず、満期到来による「自然減」だけで3月末の構成比が53%、1年前から6ポイント下がった。今期も同じようなペースで償還が来ることから比率も一段と下がる見通しだ。

新しい資産構成の目安で国内債の比率を大幅に引き下げれば、GPIFによる国債売却で、金利が急騰(国債価格は下落)するリスクもある。

▼GPIF 国民年金厚生年金で国民から集めた保険料のうち、高齢者に給付したあとに余ったお金を運用する組織。正式な名前は年金積立金管理運用独立行政法人で、英語名のガバメント・ペンション・インベストメント・ファンドの頭文字を取ってGPIFと呼ばれる。

運用資産は3月末で126兆5771億円で、年金基金としては世界で最も運用規模が大きい。民間の信託銀行や投資顧問会社に運用を委託して、国内と海外の債券や株式に投資している。

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