高速乗り合いバス、規制緩和 料金・ダイヤ柔軟に

2012/4/3付
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バス会社が運行する「高速乗り合いバス」の規制が緩和され、現在より料金やダイヤ設定が柔軟になる。国土交通省は3日、高速・長距離バスの事業者の競争条件をそろえる新制度を導入することを決めた。垣根を越えた競争でサービス向上を促す狙いだ。

いわゆる高速バスには、「乗り合いバス」のほか、旅行会社の「ツアーバス」がある。「乗り合いバス」はバス会社が運賃や路線を国に事前に届け出る必要がある。

一方、「ツアーバス」は旅行会社が運賃やスケジュールを自由に決め、運行は貸し切りバス会社に委託している。格安料金で急成長した半面、決まった停留所がなく、「違法駐車」などを懸念する声が出ていた。

新制度では両者を同条件とするためバス会社の「乗り合いバス」の規制を緩める。5月にも繁閑にあわせ料金を増減できるようになる。外部の貸し切りバス業者への運行委託も秋から認める。

30日前までに届け出が必要だった便数の設定も、7日前までに緩和。バス会社は柔軟なダイヤ編成が可能になる。ジェイアールバス関東(東京・渋谷)は「ゴールデンウイークなど需要の多い時期に増便するなど、新制度を積極的に活用する」と歓迎している。

一方、「ツアーバス」は現在は借りたバスで運行できるが、新制度では一定のバスの所有が義務付けられる。新制度への移行義務はないが、高速ツアーバス各社が加盟する高速ツアーバス連絡協議会(東京・品川)によると、最大手のウィラー・アライアンス(東京・港)など、加盟する約40社のほぼ全社が新制度で運行する方針という。

ツアーバス大手は自社でバス会社を持つなど対応している。ただ、資金力のない中小の中には「採算が合わず撤退する会社も出る」(業界関係者)との指摘もある。

首都圏と京阪神を結ぶ長距離バスの利用者は乗り合いバスが年100万人程度で横ばい。ツアーバスは急増し、2009年度に乗り合いバスを追い抜いた。

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