2019年8月19日(月)

大飯原発再稼働へ安全基準 首相、3閣僚と協議
来週にも地元説明

2012/4/3付
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大飯原発の再稼働問題で野田首相と関係3閣僚が初協議(3日夜)

大飯原発の再稼働問題で野田首相と関係3閣僚が初協議(3日夜)

野田佳彦首相と枝野幸男経済産業相ら3閣僚は3日、定期検査で運転停止中の関西電力大飯原子力発電所3、4号機(福井県おおい町)の再稼働問題を巡って首相官邸で初めて協議した。大飯原発へのストレステスト(耐性調査)の結果を精査。首相は地元自治体の要求を受け、再稼働の前提として東京電力福島第1原発事故の原因分析を踏まえた「暫定的な安全基準」を整備するよう指示した。

協議には首相と経産相、細野豪志原発事故担当相、藤村修官房長官が出席。斎藤勁官房副長官、民主党の仙谷由人政調会長代行らも同席した。首相は「国民の視点から安全性が確保されているか判断したい。ストレステストなどこれまで明らかになっているすべての事実について徹底的に検証したい」と表明した。

協議入りで政府が再稼働に向けて踏み出した格好。首相と3閣僚は週内に再び会合を開く。初協議で結論を出さないのは、滋賀県や京都、大阪両府など近隣自治体にも異論が根強いことに配慮し、拙速に政治判断しない姿勢を示す狙いがある。

暫定的な安全基準の提示は、福井県とおおい町が再稼働の条件の一つとしてきた。経産省原子力安全・保安院はすでに変電所の耐震性向上や、浸水対策の強化、非常事態の訓練など計30項目の安全対策をまとめており、政府はこれを基にした暫定基準を次回会合に提示する。

再稼働の手続きを巡っては、電力会社が実施したストレステストを保安院が評価し、その後、内閣府原子力安全委員会が3月23日に保安院の評価を妥当と判断した。科学的な知見からの手続きは完了しており、首相は3閣僚と大飯原発の安全性を確認した後、早ければ来週中に周辺自治体に再稼働の方針を説明する政治手続きに入る。

首相や藤村長官は大飯3、4号機について、5月の大型連休前までに再稼働の最終決断をしたい意向だ。政府は電力需要が増える夏場に向け、安全が確認できた原発から順次、再稼働させていきたい考えだ。

経産相は大飯原発近隣の京都府や滋賀県などの反発に配慮。2日には再稼働に両知事の理解を得る必要があるとの認識を示した。もっとも、政府は原発の立地する自治体には「同意」を得る必要があるとの認識だが、近隣自治体には政府の決定を首長に直接説明して「理解」を求める方針だ。

首相と3閣僚の協議を受け、おおい町の時岡忍町長は「立地町のことを踏まえ、国は慎重に議論してほしい」とコメントした。

現在稼働中の原発は北海道電力泊原発3号機(北海道泊村)のみで、5月5日には定期検査のため運転を停止する。それまでに再稼働がなければ国内54基の原発がすべて停止し、再稼働に向けたハードルが一層上がりかねない。

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