2018年10月23日(火)

労働経済白書、「非正規」増加で所得格差拡大

2010/8/3付
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厚生労働省は3日、2010年版「労働経済の分析(労働経済白書)」をまとめた。労働者派遣制度を巡る規制緩和などで企業が非正規社員の割合を増やしたため、所得格差が拡大していると指摘。所得の引き上げや安定した雇用環境を整えるには、非正規社員を正規社員に転換するのが重要だと提言している。

1997年と07年の年収分布を比較すると、100万円から200万円台半ばの割合が大きくなっている。派遣労働者など非正規社員の割合は00年代に入り上昇傾向を強め、労働者全体の3割を超える規模となった。白書では「人件費を抑えたい大企業が正規社員より非正規社員の採用を拡大したのが主な要因」と分析した。

企業の採用意欲が冷え込んで就職できない新卒者が増えている現状を踏まえ、今後は「短期の経済情勢にとらわれず、計画的に採用するのが長期的な経営には必要だ」と強調した。

雇用動向をみると、国が企業の人件費の一部を補助する「雇用調整助成金」など、雇用維持への取り組みが経済を下支えしたと評価した。一方、雇用削減を避けるため「賃金調整が特に大きくなった」とも分析。雇用の拡大には医療や福祉、環境などの新産業を育成するとともに、既存の製造技術をじっくり育てることも重要だと提言した。

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