公的年金の運用損3.7兆円 7~9月、株安や円高響く

2011/12/2付
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年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は2日、2011年7~9月期の運用実績を発表した。欧州債務危機に伴う世界的な株安と円高の進行で、株式と外国債券の運用が振るわず、3兆7326億円の損失を計上した。運用資産額も6月末から約4.9兆円減少し、108.8兆円となった。年金給付に直ちに影響はないが、運用資産が目減りすれば、運用で得られる収益が少なくなる恐れがある。

GPIFは公的年金(厚生年金国民年金)の積立金を運用しており、国内外の株式や債券に分散投資している。運用実績を四半期ベースで比べると市場運用を開始した01年度以降、過去4番目に悪い成績だった。過去最悪はリーマン・ショック直後の08年10~12月期で、5兆6601億円の損失を計上した。

運用資産別にみると、外国株式が2兆7350億円の損失となった。欧米株の低迷が響いたほか、国内株式でも1兆2698億円の損失を計上した。一方、債券はリスクを回避する投資家の資金が集まり、金利が低下(債券価格は上昇)。国内債券は運用益が確保できたが、外国債券は円高の影響で円ベースではマイナスとなった。

運用資産全体(財投債含む)の利回りは、マイナス3.32%だった。GPIFは「欧州債務危機による株安や金利低下はリーマン・ショック時ほどではない」とし、運用方針を変更する考えはないとした。

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