2018年10月20日(土)

福島復興再生総局が始動 除染の迅速化狙う

2013/2/2 20:17
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政府は2日、福島県の復興事業を統括する「福島復興再生総局」の発足式を開いた。環境省が単独で手がける除染が進んでいない現状を踏まえ、政府全体で除染に取り組む姿勢を明確にする。福島は避難の長期化で地域社会の再生は難しくなりつつある。除染の迅速化で再生を急ぐ。

福島では復興庁が総合調整にあたり、環境省が除染、内閣府が避難区域の見直しを担当してきた。復興の実務はこの3府省庁が引き続き進め、新設した総局が監督する。東京では、根本匠復興相をトップに国土交通、農林水産、経済産業など各省庁の局長級を集める「福島復興再生総括本部」を設置した。復興相が各省庁に直接指示できる機関とし、総局で解決しきれない問題に対応する。

2機関を新設することで多くの省庁を除染に関与させる。除染の遅れは汚染土の中間貯蔵施設が整備されていないことが主因。環境省が建設候補地の被災自治体と交渉してきたが、自治体が難色を示していた。他省庁を巻き込んで街づくりや企業誘致計画を組み合わせた政策をまとめれば、自治体が軟化する可能性も出てくる。

東京電力福島第1原子力発電所の周辺の県内11市町村で、本格的な除染に着手したのは田村市など4市町村にとどまる。2012年度の復興予算の執行率をみても、昨年9月時点で全事業で51%だが、除染は18%と格段に低い。放射線量の問題で、福島はまだ復興に向かう手前の段階にある。

閉塞状態を打開することが総局や総括本部の役割だが、その力は未知数だ。両機関とも法的な設置根拠がないため、他省庁を1つにまとめる指揮権限には限界があるとの見方もある。復興相も2日「これから試行錯誤する」と語った。事例を積み重ねていく地道な作業が不可欠になりそうだ。

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