再生機構、鴨川シーワールド支援へ 自力再建断念
企業再生支援機構は1日、水族館の鴨川シーワールド(千葉県鴨川市)や札幌グランドホテル(札幌市)を運営するグランビスタホテル&リゾート(東京・中央)の事業再生を支援すると発表した。同社はバブル崩壊後の利用客減少に歯止めがかからず、東日本大震災も追い打ちとなり、自力の経営再建を断念した。再生機構は約16億円を出資するほか、関係金融機関に協力を求める。
グランビスタは全国でホテルやゴルフ場、ハイウエーレストランといったレジャー施設の運営を手掛けている。観光需要の減少に伴う売り上げの低迷から設備の維持更新ができず、さらに利用客の減少を招く悪循環に陥っていた。
再生機構は仮に各施設の撤退を余儀なくされた場合、地域経済や従業員約2800人の雇用にも深刻な影響を与えるとみて支援を決めた。主要株主からの株式買い取りや経営人材の派遣なども想定している。