2018年2月22日(木)

電力10社の企業向け「自由化部門」、最終赤字7036億円

2012/8/1付
保存
共有
印刷
その他

 経済産業省は1日、電力会社10社の2012年3月期決算で、企業向けの「自由化部門」と家庭向けの「規制部門」に分けた損益を公表した。原子力発電所が相次ぎ停止し、火力発電に伴う燃料費が大幅に上昇したことを背景に、自由化部門は合計7036億円の最終赤字となり、赤字額は規制部門のほぼ4倍に膨らんだ。

 経産省が部門別に電力10社の損益を整理して示すのは初めて。従来は自由化部門で赤字になった電力会社のみ、会社名と赤字額を公表する仕組みだった。電気料金を見直すための議論で、有識者から「部門別の収支状況を常に公表すべきだ」との批判が高まり、今年から情報を出した。

 企業向けなどの自由化部門で赤字額が最も大きかったのは東京電力で3491億円。関西電力の1261億円が続いた。自由化部門は燃料費の上昇に加え、新電力などとの競争が激しく収益環境が厳しくなっている。

 家庭向けなどの規制部門の最終損益は10社合計で1796億円の赤字だった。関西電力が691億円と最大の赤字となったほか、九州電力が532億円の赤字を計上した。中国電力と沖縄電力は黒字を確保した。

 設備や土地の賃貸など電力に直接関係のない「その他の部門」は10社合計で7018億円の赤字だった。東京電力は東日本大震災に関する特別損失の計上で3843億円の最終赤字になった。

 13年3月期には東京電力が電気料金を引き上げ、損益が部分的に改善する可能性はある。一方で他の電力会社の値上げは見通しにくく、原発の再稼働の道筋も不透明なままだ。各社の業績悪化は続きそうだ。

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報