物価、12年度にかけプラス幅拡大 日銀展望リポート
11年度は0.1%で据え置き

2010/10/28付
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日銀は28日に開いた金融政策決定会合で、2010~12年度の「経済・物価情勢の展望」(展望リポート)をまとめた。公表が初めてとなる12年度の経済見通しは、消費者物価指数(CPI)が前年度比でプラス0.6%になると予想。実質国内総生産(GDP)は同2.1%増とした。

予想の背景には「需給バランスが改善していくには相応の時間を要する」と見ていることがある。5日の会合ではCPIが1%程度上昇するという、物価の安定が展望できる状態まで実質ゼロ金利政策を継続する「時間軸政策」を明確化した。今回の物価見通しは金融緩和政策が当面継続することを示唆する。ただ、「12年度にかけてプラス幅が拡大していくものと見込まれる」との考えも示した。

国内景気については、11年度以降に輸出の増勢が回復し企業収益の改善や雇用・所得環境が改善傾向をたどる可能性に言及。「緩やかな回復経路に再び復していくと考えられる」とした。12年度には「潜在成長率を上回る成長が続くと考えられる」との見通しを示した。一方、足元の景気認識については、海外経済の減速や円高の影響などで、「改善の動きが弱まっている」とした。

11年度のCPI予想は7月の中間評価時点の予想中央値であるプラス0.1%を据え置いた。半面、GDP見通しは1.9%増から1.8%増に小幅に引き下げた。10年度の予想もCPI見通しは前回のマイナス0.4%を据え置き、GDP見通しは2.6%増から2.1%増へ引き下げた。

今後の金融政策については改めて「適切に政策対応を行っていく方針」との姿勢を示した。リポートの中では「企業家精神に基づく民間企業の積極的な活動が何よりも重要」とも指摘した。〔日経QUICKニュース〕

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