高島屋社長、新宿店買い取り「任期中にかたを付けたかった」
高島屋の鈴木弘治社長は23日午後、社長交代で記者会見し、新宿店(東京・渋谷)の土地建物を東急不動産グループから買い取ったことについて「新宿店の問題は社長の間にかたを付けたかった」と振り返り、任期中の懸案だったとの認識を示した。

新宿店の赤字について「売上高が想定ほど伸びなかったという面もあるが、開店時から経済情勢が大きく変わったため家賃が高くなっていた」と説明し、土地と建物の買い取りでコスト負担が軽減したことを強調した。東京メトロ副都心線が東急東横線と相互乗り入れを始めた効果などから「昨年来、新宿店の伸び率はいい」とも語った。
鈴木社長は2月1日付で代表権を持つ会長となり、社長の後任には同日付で木本茂常務が昇格する。木本氏に次期社長に指名する意思を伝えたのは「10日ほど前」という。「誰にも言えなかったが、ずいぶん前から(木本常務を)候補者の中で最有力だと思っていた」と明らかにした。〔日経QUICKニュース(NQN)〕