日銀、金利1%上昇で銀行は5.6兆円損失 金融システムリポート

2014/4/23付
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日銀は23日、金融システムの現状を分析した「金融システムリポート」を公表した。金利が全ての年限で1%上昇した場合の影響について、大手銀行と地方銀行をあわせた国内銀行全体で保有している債券の時価損失が5兆6000億円になると試算した。2009年度末(4兆8000億円)以来の損失額の少なさだった。

資産は2013年12月末時点。13年4月の量的・質的金融緩和の導入以降、銀行が金利上昇リスクに対する意識を高めたことで国内債投資の削減を進めており、時価損失は13年6月末の6兆円からは減少した。保有債券の平均残存期間を短期化したことも損失額の減少につながった。

内訳をみると、大手行は2兆6000億円と13年6月末から4000億円減少。地銀は2000億円減の3兆円となった。短期金利の上昇幅よりも長期金利の上昇が大きい「スティープ化」した場合については、大手行と地銀ともに損失額は少なくなる。

金融機関の運用については「国債を中心とする国内債券への投資を減少させる一方で、貸し出しなどのリスク性資産の資金運用を増加させている」とポートフォリオ・リバランス効果を指摘。一方、保険会社と年金については「大きな変化は見られない」と説明した。

日銀はリポートで金融システムの現状に関して「全体として安定性を維持している」との見方をまとめた。今年に入り、株式市場でボラティリティー(変動率)が高まる局面があったが、国債、外為市場のボラティリティーは総じて落ちついているという。

また企業などに対する金融仲介活動は「前回リポート時と比べ、より円滑に行われるようになっており、こうしたもとで、企業・家計を取り巻く金融環境はより緩和的になっている」と指摘した。〔日経QUICKニュース(NQN)〕

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