国内自動車8社、新エンジン開発へ新組織 燃費向上で共同研究
トヨタ自動車(7203)やホンダ(7267)など国内の自動車大手8社と財団法人日本自動車研究所は19日、環境負荷が少ない自動車用エンジンの基礎研究を手掛ける新組織を共同で設立したと発表した。世界的に環境規制が強まる中で、基礎研究の成果を各社の製品開発に生かす。欧州では産学官が協力した研究開発やエンジニア育成の仕組みが整っており、これに対抗する狙いがある。
新組織の名称は「自動車用内燃機関技術研究組合(AICE)」。2014年度の事業費は総額約10億円を予定する。理事長にはホンダ子会社の本田技術総合研究所の大津啓司常務執行役員が就いた。設立日は4月1日付。トヨタやホンダのほか、日産自動車(7201)、スズキ(7269)、三菱自動車(7211)、マツダ(7261)、ダイハツ工業(7262)、富士重工業(7270)も参画する。ガソリンエンジンやディーゼルエンジンの共同研究を大学や研究機関とも連携して進める。
記者会見した大津理事長は日本車のエンジンについて、欧州勢と比べて「技術力で負けている認識はない」との見方を示した。「欧州のような産学官連携の仕組みができれば(技術力で)負けることはない」と強調し、AICEの取り組みによって「研究開発を加速する」と述べた。〔日経QUICKニュース(NQN)〕