2019年6月16日(日)

仮想通貨ビットコインに再び注目 米議会で公聴会

2013/11/19付
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インターネット上の仮想通貨「ビットコイン」が再び注目を集めている。18日に米上院の委員会が初めて公聴会を開き、複数の当局者が相次いで容認する姿勢を示した。これを受けて相場は19日に一時1ビットコイン=900ドルに急騰した後、急落するなど荒い値動きを演じている。

ビットコインはネットに専用口座を開くことで様々な国・地域の通貨と交換ができる。最近では中国人民元建ての取引が増えている。先月から中国のネット検索大手、百度(バイドゥ)が決済通貨のひとつとして採用したためとみられる。

18日の米上院国土安全保障・政府問題委員会は「シルクロードを越えて―仮想通貨の潜在的な脅威、リスクおよび保証」というテーマで公聴会を開いた。シルクロードは中国と地中海世界を結んだ古代の交易路だが、現代ではビットコインを決済通貨に使い、拳銃や薬物など違法な取引の温床になった闇取引サイトの名でもある。同サイトはすでに米連邦捜査局(FBI)が摘発し、閉鎖しているという。

公聴会では米財務省や司法省、国土安全保障省といった関連部局の担当者に加え、ビットコイン財団幹部や学識経験者らが証言した。委員長のカーパー上院議員はインターネット技術を引き合いに出し、当初は多くの人が不正使用への懸念を表明したが長期的には極めて有益な効果をもたらしたと言及。ビットコインが同様の存在になりうるのか意見を求めた。

司法省は上院委員会に提出した宣誓文で「仮想通貨は市場が成長し人気を得るとともに、違法な取引が増えることは避けて通れない」と指摘した。仮想通貨を扱う業者が犯罪者やテロリストに悪用されないような自衛策を講じるべきだとも述べた。一方で、違法な目的のために仮想通貨を使うことには必要な措置を講じるとの姿勢を示し、ビットコインの適法性を大筋で認めた。

関連して、米連邦準備理事会(FRB)のバーナンキ議長が同委員会にあてた書簡が明らかになった。議長は書簡で「(仮想通貨のような)革新的なものやそれを市場に供給する主体について、FRBは直接に監督・規制する権限を持っているわけではない」と主張。「我々が監督する銀行によって発行や決済されたものであれば、仮想通貨を規制する権限を持つ」との考えを示した。

バーナンキ議長は仮想通貨が1990年代から注目を浴びてきた点に言及。効率性や安全性などが求められるとはいえ、長期的な価値があることを認めた。シカゴ連銀も最近のニューズレターで「人びとは、一人前の通貨になるかもしれないとビットコインに賭けている」と指摘した。基軸通貨であるドルを発行するFRBにとってもビットコインは無視できない存在になりつつある。

世界最古の中央銀行は1668年設立のスウェーデンのリクスバンクとされる。数千年に及ぶ通貨の歴史を考えると、中央銀行のそれはまだ浅い。政府や中央銀行による制約を受けず、税収など裏付けとなるキャッシュフローもないビットコイン。時代のあだ花に終わるのか、革新的な存在として歴史に残るのか――。評価を下すにはまだ時間がかかりそうだ。〔日経QUICKニュース(NQN) 三輪恭久〕

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