2019年5月27日(月)

米経済「量的緩和の継続で失速防ぐ」 景気討論会で木内氏

2011/1/19付
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日本経済新聞社と日本経済研究センターは19日午後、東京・大手町の日経ホールで景気討論会を開いた。米経済は、強い局面と弱い局面を織り交ぜながら回復を続けていくとの見方が大勢を占めた。一方、欧州経済については先行きを不安視する声が多くでた。

木内登英氏(きうち・たかひで) 1987年早稲田大学政治経済学部卒業、野村総合研究所入社。90年野村総合研究所ドイツ出向。96年野村総合研究所アメリカ出向。2002年経済研究部・日本経済研究室長。04年野村証券金融経済研究所経済調査部次長兼日本経済調査課長。07年経済調査部長兼チーフエコノミスト。

木内登英氏(きうち・たかひで) 1987年早稲田大学政治経済学部卒業、野村総合研究所入社。90年野村総合研究所ドイツ出向。96年野村総合研究所アメリカ出向。2002年経済研究部・日本経済研究室長。04年野村証券金融経済研究所経済調査部次長兼日本経済調査課長。07年経済調査部長兼チーフエコノミスト。

野村証券金融経済研究所の木内登英チーフエコノミストは、米国では財政再建を進める地方政府が多いことから「政府の支出が落ち込み、景気は強くならない」と語った。ただ、米連邦準備理事会(FRB)が「量的緩和を粘り強く続けることで失速は防げる」との認識もあわせて示した。一方、欧州については「金融危機に歯止めがかからない」と指摘。危機の深まりを避けるうえでカギを握るのは「どれだけドルがしっかりしていられるかだ」と述べ、米景気の回復がもたついてドルが大幅に弱含むようなことになれば、ユーロ高を通して欧州情勢は一段と混迷の度合いを深めるとの見方を示した。

日銀の門間一夫調査統計局長は米経済について、「良好な外部環境や拡張的な財政金融政策で回復を続けるが、失業率が9.4%と耐え難い数字になっている」と雇用回復の遅れを指摘した。欧州経済については「財政問題が根深く、対応が進みにくい」との見方を示した。そのうえで「数年単位で根治を図るための適切な金融政策に期待したい」と述べた。

飯島彰己三井物産社長は「米経済の回復は構造転換型で、自動車が景気を引っ張るというものではない。(米アップルのiPadのような)タブレット端末やスマートフォン(高機能携帯電話)が爆発的にヒットし、ヘルスケアなど新しい産業が引っ張る状態で、緩やかながら着実に良くなっている」との認識を示した。バブルの崩壊に伴い景気の足を引っ張ってきた米国の住宅部門については「QE2(量的緩和の第2弾)による金利の低下はプラスに働いてはいるが、回復に向かうまでには至っていない」と語った。

日本経済研究センターの岩田一政理事長は「米経済は3%程度の成長率で推移する」との見方を示したうえで、「5~6%という通常の回復局面に比べると低く、潜在成長率とのギャップが相当残っているため、失業率は下がらない」と指摘した。FRBが再び量的緩和に踏み切る「QE3(量的緩和の第3弾)」の可能性については、「QE2でデフレリスクから脱した感はある。ただ、原油や食糧の価格が上がり始めており、QE3にはその動きを高めるリスクがある」と否定的な見方を示した。〔日経QUICKニュース〕

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