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物価目標「市場関係者との共有が大事」 景気討論会で岩田氏

日本経済新聞社と日本経済研究センターが11日午後開いた新春景気討論会では、昨年末に発足した安倍政権の経済政策運営について、デフレからの脱却に向けて政府と日銀が足並みをそろえて取り組むべきだとの声が大勢を占めた。

アジア開発銀行の黒田東彦総裁はデフレからの脱却に関して「クリアな物価安定目標に向かってあらゆる政策を導入し、金額を限らずに緩和することが重要だ」と改めて述べた。日本の財政状況については「ギリシャのようなことが直ちに起こるとは思わないが、持続不能な状況に陥っているのは事実だ。健全化は必ず達成しなければいけない」と語った。

日本商工会議所の岡村正会頭は研究開発投資の少なさを例示し、「成長産業への官民挙げての投資が必要だ。科学技術関係予算を大幅に伸ばし、先端技術の地位を揺るぎないものにすべきだ」と主張。「中小企業の海外進出など新たな船出を後押しする政策が必要だ」とも述べ、環太平洋経済連携協定(TPP)交渉への早期の参加表明を求めた。

三菱総合研究所の武田洋子チーフエコノミストはデフレ脱却に関して「インフレだけが先行すれば所得が低下する。本当に必要なのは活力を取り戻すことだ」と述べた。特に企業の競争力発揮に向けた規制緩和や通商政策、社会保障と税の一体改革、女性の労働参加率向上など構造改革の必要性を強調した。

日本経済研究センターの岩田一政理事長は2%の物価上昇率目標に触れ、「中身についての理解を政府と日銀、市場参加者が共有することが極めて大事だ」と指摘。達成時期などに柔軟性を持たせる必要があるとの考えを示すとともに、「安定的に賃金が上昇するには失業率を3.5%程度まで下げないといけない」と、雇用問題に目を向けるよう求めた。〔日経QUICKニュース(NQN)〕

岩田一政氏(いわた・かずまさ) 1970年東大教養卒、経済企画庁(現内閣府)入庁。91年東大教養学部教授、2003年日本銀行副総裁。08年内閣府経済社会総合研究所所長、10年日本経済研究センター理事長。

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