2019年7月16日(火)

ファストリ株価、「リーマン前」の2.7倍に 電機は下落
上昇率・下落率ランキング

2013/3/8付
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8日の東京株式市場で日経平均株価は前日比315円高の1万2283円と1万2000円台を回復、米金融大手リーマン・ブラザーズが経営破綻する直前の2008年9月12日終値(1万2214円76銭)を上回った。ここ数カ月、金融緩和の強化や国内外の景気回復期待などを背景に、急速な相場全体の押し上げが進んでいる。この約4年半の個別銘柄の騰落率をみると上昇率の首位はファーストリテイリング、2位は富士重工業で、下落率の上位には電力や電機が入った。市場は成長性の高さを軸に選別を強めており、優勝劣敗が顕著に表れている。

主力株のリーマン前からの騰落率
〔上昇率上位10銘柄〕
1ファストリ(9983)176.1%
2富士重(7270)166.2%
3日野自(7205)129.8%
4ソフトバンク(9984)121.0%
5いすゞ(7202)87.5%
6ファナック(6954)85.3%
7クボタ(6326)83.4%
8日東紡(3110)79.0%
9ハウス(1925)78.9%
10日化薬(4272)70.0%
〔下落率上位10銘柄〕
1東電(9501)92.3%
2ミツミ(6767)79.7%
3板硝子(5202)79.4%
4パイオニア(6773)75.6%
5シャープ(6753)74.2%
6商船三井(9104)70.5%
7郵船(9101)70.0%
8関西電(9503)69.0%
9パナソニック(6752)68.4%
10川崎汽(9107)68.1%

※日経平均採用225銘柄のうち、2008年9月12日終値と比較可能な219銘柄を対象。銘柄名の後は株式コード。騰落率は小数第2位を四捨五入。

日経平均採用銘柄について08年9月12日ときょう8日終値を比較すると、上昇率首位はファーストリテイリングの176.1%、つまり2.7倍となった計算だ。衣料品専門店「ユニクロ」の国内展開が成熟に向かう一方、海外展開の強化により、当時(09年8月期)に比べ今期(13年8月期)の売上高は56%増、純利益は74%増の見通しで、着実な成長が株価を継続的に押し上げた。ただ、最近の株高の起点となった昨年11月中旬に比べ2倍近くに達し、特に今週だけで6000円あまりも急伸した背景については、市場では「株価指数の押し上げを狙った投機的な買いが中心で、企業実態とはかけ離れた値動き」と慎重な見方も聞かれる。

上昇率2位の富士重工、3位の日野自動車、5位のいすゞ自動車と中堅自動車株の健闘も際立つ。いずれも一時は物色の圏外にあったが、ここ数年、魅力的な商品投入や新興国需要の拡大を取り込むことで、収益を急速に伸ばしてきた「復活組」。富士重は1月に1961年以来、約52年ぶりに上場来高値を更新した。ちばぎんアセットマネジメントの奥村義弘調査部長は「円安メリットだけでなく販売増という裏付けがあり、来期(14年3月期)業績にも安心感がある」と話していた。

また、4位にはソフトバンクが入った。米アップルの高機能携帯端末(スマートフォン)「iPhone(アイフォーン)」の投入により「携帯電話業界におけるシェアと主導権を確立したことが大きい」(岩井コスモ証券投資調査部の清水三津雄副部長)。このように数年という単位で区切ると、株価は一時の思惑ではなく「やはり業績と成長の裏付けを伴った銘柄が上昇している」(清水氏)ようだ。

一方、下落率首位は東京電力で、株価は10分の1以下となった。11年3月の東日本大震災による福島第1原子力発電所の事故は、今もなお収束に向けた作業や周辺住民の避難が続いており、影響の長期化は避けられない見通し。2位のミツミ、3位の日本板硝子、さらに家電大手のシャープパナソニックと、長引く販売不振による収益回復の遅れが顕著な銘柄もランクイン。足元では市況回復に対する期待先行の買いが優勢な商船三井日本郵船など海運株の苦戦も目立ち、「リーマン」前と比較すると実態はなお厳しいことが浮き彫りとなっている。

〔日経QUICKニュース 古門成年〕

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