円相場、一時79円台に上昇 米雇用統計でドル売り
【NQNニューヨーク=滝口朋史】4日朝方のニューヨーク外国為替市場で、円相場が上げ幅を拡大する場面があった。一時は1ドル=79円82銭と、1日以来3営業日ぶりに80円台を突破した。4月の米雇用統計を受けて、米雇用情勢の改善ペースが鈍化しているとの見方から円買い・ドル売りが優勢になった。
4月の米雇用統計では非農業部門の雇用者数が11万5000人増えた。増加幅は前月の改定値から3万9000人縮小し、昨年10月以来6カ月ぶりの小ささになった。16万8000人程度を見込んでいた市場予想も下回った。発表前に80円05~15銭で推移していた円は発表直後に買われ、80円を突破した。
一方、失業率は8.1%と前月の改定値から0.1ポイント低下。雇用者数の増加幅は3月分と2月分が上方修正された。発表直後の円買い・ドル売りが一巡すると利益確定目的の円売り・ドル買いが出て80円40銭まで円安・ドル高が進むなど円はドルに対して乱高下した。
米東部時間8時55分時点で、円相場は前日比15銭円高・ドル安の80円05~15銭で推移している。