2018年8月18日(土)

スズキとワーゲンの今とこれから (鈴木修氏の経営者ブログ)

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2011/7/1 7:00
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鈴木修(すずき・おさむ)1930年1月生まれ。浜松市の中小企業を世界的な自動車メーカーに育てた自称「中小企業のおやじ」。2009年12月には独フォルクスワーゲン(VW)との提携もまとめあげるなど、81歳にしてなお、新たな戦略に知恵を絞る。

鈴木修(すずき・おさむ)1930年1月生まれ。浜松市の中小企業を世界的な自動車メーカーに育てた自称「中小企業のおやじ」。2009年12月には独フォルクスワーゲン(VW)との提携もまとめあげるなど、81歳にしてなお、新たな戦略に知恵を絞る。

 スズキが2009年12月に独フォルクスワーゲンと提携して、1年半が過ぎました。具体的な提携効果をご披露できないままで、色々な方からお叱りを受けましたので、私の今の考え方をまとめてお話しておこうと思います。

 最近、ワーゲンさんは自社の株主の皆さんに「ワーゲンはスズキという会社の経営方針に重大な影響を与えることができる」と説明しているようですが、私はちょっと話が違うぞ、と思っています。スズキとワーゲンが提携した際には「お互いに独立したイコールパートナーである」と基本合意したのです。会社の大きさが違いますから、時が経つとスズキを傘下におさめたと勘違いしてしまうのでしょうかねぇ。

 でも、スズキとしてはイコールパートナーだから提携したわけであって、「はい、そうですか」というわけにはいかない。これまでに、いろいろ情報交換はしてきました。こちらもワーゲンさんのことが理解できてきました。ワーゲンさんもスズキのことを少しずつ理解していただけたのでしょう。そのうちに当初の基本合意が怪しくなってきたのだと思うのです。

 では、現在、スズキが何か困っているかというと、何も困っていません。ワーゲンさんの持つ個別の技術について勉強させてもらいましたが、いますぐに欲しいという技術はありません。スズキも独自に環境技術などの開発に力を入れています。うちの技術陣は私が思っているより力を付けているようで、案外いい技術を生み出しています。16年ぶりに新開発した軽自動車のエンジンは国内トップクラスの燃費を実現していますし、最近注目を浴びているディーゼルエンジンについてもインドで20万台以上生産しています。ですから当面は、特に軽自動車市場やインド市場などスズキにとっての重要な市場では、ワーゲンさんとの協業を急ぐ必要は感じていません。いわゆる環境車についても、例えばスズキ独自の予備発電機付電気自動車を市場に投入できるよう準備しているのです。

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