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丸ごとレビュー 8型ウィンドウズタブレット、使いやすさで人気

2014年におすすめのモバイル端末(下)

フリーライター 竹内 亮介

おすすめモバイル端末の第2回は、主にウィンドウズ8.1を搭載するタブレットを中心に話を進めていこう。タッチ対応の液晶画面のみで操作するフルタブレット、本格的なキーボードをドッキングしてノートパソコンのように使える「2in1」タイプなど、製品のラインアップも多彩だ。

ウィンドウズタブレットも品ぞろえが多彩になってきた

今まで使ってきたウィンドウズ用のアプリケーションがそのまま使えるので、自宅やオフィスでの運用環境をそのまま外に持ち出せるのが便利である。

タブレットでも慣れたデスクトップ

2013年10月には、ウィンドウズ8.1の登場とともにさまざまなメーカーから小型タブレットが発売された。前回紹介したように、外出先で書類作成の機会が多いならキーボードが付いたウルトラブックの方が便利だ。しかしインターネット経由の情報収集、メールの送受信などがメーンなら、より軽量で携帯性に優れるタブレットタイプの方が向いているのは間違いない。

iPadやAndroidを搭載するネクサス7も、当然有力な候補になる

情報収集や閲覧を目的にタブレットを選択する場合、当然だがアップルのiPadやAndroid搭載タブレットも選択肢として上がってくる。そこでまずは、自分がメーンで使っている情報機器が何かということを考えてみよう。

パソコンを使うのは会社で正式な書類を開くとき程度で、それ以外は原則的にスマートフォンを使っているという場合、iPadやAndroid搭載タブレットの方が向いている。そうしたユーザーは、スマートフォン用のアプリで各種作業が完結する環境をすでに構築済みなことが多いからだ。

こうしたユーザーの場合、「ウィンドウズでないと開けないファイル」や、「ウィンドウズでしか利用できないアプリ」もないだろう。タブレットならスマートフォンで購入したアプリをタブレットでそのまま流用できることも大きい。

ウィンドウズPCにはウィンドウズタブレット

ウィンドウズ搭載タブレットならウィンドウズ7で今まで使ってきたアプリをそのままデスクトップで利用できる

一方、自宅や会社では、デスクトップPCやノートPCの利用頻度が高い場合、今回紹介するウィンドウズ搭載タブレットの方が向いている。スマートフォンを多用するユーザーと同じく、作業を行うアプリや周辺機器の互換性が強く影響する。

iPadなどでもマイクロソフトのオフィスで作成した書類や、動画/音楽ファイルを扱える環境は整いつつある。しかし、ウィンドウズとはアプリの作法や、ファイルの管理方法などが大きく異なる。ネットワークドライブへのアクセス方法など、慣れだけでは解決できない部分も多く、ウィンドウズ上で作業しているときと同じように扱えるとは言いがたい。

その点ウィンドウズ8.1搭載タブレットなら、デスクトップモードを使うことで、自宅やオフィスのパソコンで使ってきたアプリをそのまま利用できる。日本語変換ソフトなど、地味だが日々の使用感に強く影響するアプリも、そのまま流用できるのは大きい。iOSやAndroidに付属、あるいは対応する日本語変換機能は、まだまだ発展途上だからだ。

今までもウィンドウズを搭載するタブレットは存在した。しかし形がタブレットと言うだけで、重さは1~1.5キログラムが主流だった。とてもiPadやAndroid搭載タブレットと競合できる製品とは言えない。しかし2013年秋冬モデルでは10型モデルで600グラム以下、8型モデルなら350~400グラムと、iPadなどと十分戦える機種が増加した。バッテリー駆動時間が10時間を超えるモデルもめずらしくない。

重さ、サイズ、バッテリー駆動時間で拮抗するとなれば、ウィンドウズならではのメリットが生きてくる。普段使っているデスクトップ環境を、iPadなどと同じような感覚で気軽に持ち出せる。これこそが、ウィンドウズ搭載タブレットの最大のメリットである。

8型タブレット4製品の仕様はほぼ同じ

まずは携帯性に優れる8型タブレットだが、現在4製品が発売されている。いずれも好評で、家電量販店では非常に入手しにくい状況が続いている。この4製品の仕様をおおまかに比較した表を下に掲載している。

デル
Venue 8 Pro
東芝
dynabook Tab VT484
日本エイサー
ICONIA W4
レノボ
Miix 2 8
CPUAtom Z3740D(動作クロック1.33GHz)Atom Z3740(動作クロック1.33GHz)Atom Z3740(動作クロック1.33GHz)Atom Z3740(動作クロック1.33GHz)
メモリ2GB2GB2GB2GB
ストレージ64GB32~64GB64GB32~64GB
カードスロットマイクロSDメモリーカードマイクロSDメモリーカードマイクロSDメモリーカードマイクロSDメモリーカード
充電マイクロUSBポート経由マイクロUSBポート経由マイクロUSBポート経由マイクロUSBポート経由
オフィス2013パーソナル/ホーム アンド ビジネスパーソナル/ホーム アンド ビジネスパーソナル/ホーム アンド ビジネスパーソナル/ホーム アンド ビジネス
大きさ
(幅×高さ×厚さ)
130×216×8.9ミリ135.9×213×10.7ミリ134.9×218.9×10.8ミリ131.6×215.6×8.35ミリ
重さ395グラム445グラム415グラム350グラム
バッテリー駆動時間約10時間約11時間10時間10時間
実勢価格3万9980円(直販価格)5万2000円前後から4万3000円前後から4万2800円(直販価格)から

共通するのはインテルの最新省電力CPU「Atom Z3740」シリーズを搭載していること。メモリも2ギガバイトで同じだ。そのため性能面ではほぼ同じと考えてよい。画面のスクロールはスムーズで、フルHD解像度の動画ファイルもコマ落ち無しで問題なく再生できる。ウィンドウズ8.1を使うなら十分の性能だった。

4万円前後からと非常に安いにもかかわらず、本物のオフィス2013がバンドルされる

またどの製品にも、マイクロソフトのオフィス2013がプリインストールされる。「パーソナル」エディションはワード、エクセル、アウトルックの構成。「ホーム アンド ビジネス」エディションは、それらに加えてパワーポイントとワンノートが利用できる。パーソナルでも単体で購入すれば2万6000円前後するため、お得感はかなり高い。

ストレージは32ギガバイトか、64ギガバイトの2種類だ。もちろん容量が大きい方が保存できるファイルが多くなる。ただしウィンドウズ搭載タブレットではストレージの全容量をユーザーが利用できるわけではない。

OSやリカバリー領域を除いた「空き容量」が、ユーザーが利用できる領域になるのだ。実機で空き容量をチェックしてみると、32ギガバイトモデルだと15ギガバイト前後、64ギガバイトモデルで42ギガバイト前後が空き容量であることが多かった。

ただしすべてのモデルでメモリーカードスロットを搭載している。容量の大きなマイクロSDメモリーカードを挿せばストレージ容量を補うことは可能なので、64ギガバイトモデルにこだわる必要はない。

最軽量は350グラムのMiix 2 8

8型タブレットでは最軽量のレノボ「Miix 2 8」

このように似通った仕様の8型タブレットだが、それぞれ特徴がある。まず携帯性に優れるのは350グラムで最軽量のレノボ「Miix 2 8」。顔認証でサインインが行える「VeriFace Pro」がプリインストールされており、サインイン時にソフトウエアキーボードをちまちま操作しなくてもいいのが便利だ。

全地球測位システム(GPS)が付いているのが、このMiix 2 8と東芝の「dynabook Tab VT484」。ウィンドウズストアアプリの「地図」アプリを使った道案内機能が利用したいなら、GPSが付いていた方がいいだろう。

社外でのプレゼンテーションで便利なマイクロHDMI端子を搭載する日本エイサーの「ICONIA W4」

ただ、ウィンドウズ8.1の地図はまだまだ発展途上で、ナビ機能もグーグルマップなどに比べると力不足。外出時にインターネット接続するためには、テザリング用スマートフォンを併用しなければならない。このスマートフォンでフォローしてもいい機能ではある。

dynabook Tab VT484と日本エイサーの「ICONIA W4」では、マイクロHDMI端子を搭載する。液晶テレビやプロジェクターに接続し、タブレットの画面を表示できる。社外でプレゼンテーションを行う機会が多いなら、見逃せない機能だ。

またdynabook Tab VT484には東芝のBDレコーダーと連携して録画コンテンツを持ち出して視聴できるアプリがバンドルされる。外出先で録画コンテンツを消費したいユーザーにお勧めだ。

デルのVenue 8 Proは実勢価格が最も安いことと、オプションとして3G対応WAN機能がアナウンスされていることが特徴となる。提供時期は未定だが、3G対応モデルならテザリング用のスマートフォンなどを併用しなくても、単体でインターネット接続できる。

日本で使う場合はLTEに対応しないのが残念だが、iPadやAndroid搭載タブレットでは徐々に普及している機能なので、他社でも採用が進んでほしい機能だ。

キーボードドックが付属

表示画面がやや大きい10.1型液晶を搭載する「トランスブック T100TA」

10型モデルでは、同じくAtom Z3740を搭載する日本エイスースの「トランスブック T100TA」がオススメ。重さは550グラムと、8型搭載のコンパクトタブレットに比べればやや重いが、同じ画面サイズのAndroid搭載タブレットとならほぼ同等レベルだ。

8型タブレットとT100TAは解像度はほぼ同じだ。しかし画面サイズが相対的に大きいため、T100TAの方が文字やアイコンが大きめに表示されることになる。画面サイズと解像度のバランスは、ネットブックとほぼ同じなので、イメージもしやすいだろう。

標準でキーボードドックを添付するのも便利だ。キーピッチも十分に広く、タッチタイピングは楽に行えた。外出先では軽量タブレット、自宅にもどれはキーボードドックと合体してノートパソコン、というような使い方ができる。ネットブックとタブレットのいい部分をまとめ上げた良機と言える。実勢価格4万5000円前後から。

このように2回に分けて注目機種を整理してきたが、ここで取り上げたウィンドウズ搭載タブレットやウルトラブックのみがモバイル端末ではない。第1回と今回の最初でも述べているとおり、自分がどのような状況でモバイル端末を使うのかによって、最適な機種は変わってくる。無駄な買い物にしないためにも、まずは自分の状況と用途をきちんと分析しよう。

竹内亮介(たけうち・りょうすけ)
 1970年栃木県生まれ、茨城大学卒。毎日コミュニケーションズ、日経ホーム出版社、日経BP社などを経てフリーランスライターとして独立。モバイルノートパソコン、情報機器、デジタル家電を中心にIT製品・サービスを幅広く取材し、専門誌などに執筆している。

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