2018年9月21日(金)

急患の診断・処方迅速化 「救世主」はグーグル・グラス
ウエアラブル端末時代の幕開け(4)

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2014/6/25 7:00
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 脳神経外科医は検査結果に応じて、患者の状態を直接見ることもできる。担当医師は患者の元に向かい、Google Glassで患者を撮影し、その様子を脳神経外科医にストリーミング形式で送信する(上の写真)。その様子を脳神経外科医はタブレットで閲覧し、患者の様態を把握する。

 脳神経外科医は診断の結果、「TPA (血栓溶解剤) を処方する」として、「静脈注射により0.9mg/kgの量を処方。最初の一分は10%濃度を上げ、一時間にわたり投与」と指示。担当医師はこの治療方針に従って処置を行う。

 これは「Avatar(アバター)」という機能で、現場の担当医が別の場所の専門医とテレビ会議で連携し、治療方針などを決定するために利用する。

■Androidを医療用に改修

 Wearable Intelligence 共同創設者でビジネス開発責任者のChase Feiger(チェイス・ファイガー)氏に、システムの概要について聞いた。

 まだ公開できる情報は少ないとしながらも、同社は米国を中心に事業を展開しており、現在Google Glass医療システムは、米ハーバード大学医学大学院の関連施設であるBeth Israel Deaconess Medical Center(ベス・イスラエル・ディーコネス医療センター)で実証実験を行っていると明かした。

 この他、多くの医療システムとの統合も進めているという。Google Glass向けに様々な医療システムが登場しているが、Wearable Intelligenceは最も完成度の高いグラス医療システムであるとの印象を受けた。

 Wearable Intelligenceは、Google Glassの基本ソフトを独自に改修したAndroid(アンドロイド)で置き換えている。医療専用システムとして開発しているため、Facebook(フェイスブック)やTwitter(ツイッター)など医療行為に不要なアプリを削除している。また、Google Glassの音声認識機能には、語彙を補強するために米Nuance(ニュアンス)の医療専用辞書を搭載している。

■石油採掘現場向けソリューションも

 同社は、医療システムの他に、エネルギー関連ソリューションを開発している。

 上の写真はその一部で、石油採掘現場でプラントを操作している様子である。プラント作業員がバルブ操作方法を、Google Glassのディスプレーで参照している。このシステムは、世界最大の油田掘削会社である米Schlumberger(シュルンベルジェ)で使われている。

宮本 和明(みやもと・かずあき)
米ベンチャークレフ代表 1955年広島県生まれ。1985年、富士通より米国アムダールに赴任。北米でのスーパーコンピューター事業を推進。2003年、シリコンバレーでベンチャークレフを設立。ベンチャー企業を中心とする、ソフトウエア先端技術の研究を行う。20年に及ぶシリコンバレーでのキャリアを背景に、ブログ「Emerging Technology Review」で技術トレンドをレポートしている。

(米ベンチャークレフ 宮本和明)

[ITPro 2014年5月27日付の記事を基に再構成]

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