未来面は、日本の将来像を読者、企業、記者の3者が一体となって考えていく新しい紙面です。大震災を乗り越え、この国をどう作りかえていくのか――。今年度の通年テーマは「○○○○○日本を始めよう」です。
 次回のテーマは「技術で未来を拓(ひら)く日本を始めよう」です。
 製造業の競争と市場のグローバル化が進むなかで、「ものづくり大国・ニッポン」の底力が試されています。世界をリードしてきた発想力と現場力がいま一度、輝きを増すためのアイデアを広く募集します。投稿はこちらから。

少子化に負けない日本を始めよう 読者からのアイデア 第9回(12月5日)

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2011/12/5 3:30
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大震災を乗り越え、この国をどう作りかえればよいか。未来面では「少子化に負けない日本を始めよう」のテーマで読者のアイデアを募集したところ、熱意のこもった投稿を多数いただきました。紙面掲載分に加え、当コーナーでその一部をご紹介いたします。

減税で企業を子育て支援の担い手に

中山滋樹(38) 北海道 システム開発会社

子どもが2人以上いる家庭に対して、企業が、衣食住や教育など子育てにかかる費用の一定割合を支援する施策を提案します。例えば、子ども2人の家庭には、大学を卒業する22歳までの総費用の0.5人分を企業が負担し、子どもが3人なら1人分、4人では2人分と実質的な家庭の負担が最大でも2人分となるように制度を設計します。企業が原資を確保できるよう、国はこの施策を打ち出した企業に対し、法人税減税を実施。現在、約40%の法人税率が子育て支援の規模などに比例して段階的に下がる仕組みとします。仮に税率が25%程度にまで引き下げられれば、多くの企業が競って導入に踏み切るのではないでしょうか。ただ、実施にあたっては、減税がムダにならないよう、施策によって将来必要となる労働力が確保できるかどうか、さらには働いて納税する人が増え、経済が活性化することで減税分を税収として回収できるかどうかなどを、仮説を用いて慎重にプランニングする必要があります。

2世代同居の奨励

萩本隆(64) 神奈川県 無職

戦後の日本社会が追ってきた核家族という潮流が限界に差し掛かっているのではないか。郊外の一軒家には、高齢者が孤立して住み、地域の商店街などの活力が失われている。他方、子どもの世代は親と離れた場所で生活し、独力での子育てに追われる。保育所なども不足し、働く機会も失ってしまう。子どもを持つには大きな決心が必要になる。もし、2世代が同じ屋根の下で暮らす形態を政策的に支援できれば、状況は改善するのではないか。祖父母が孫をあずかり、働く世代をバックアップできる。具体的には、2世代同居の場合の出産費を支援する制度を充実し、住民税を軽減する。これによって長期的に出産が増え、労働人口の増加も期待できる。母親の就業が増え、所得税の増収によって住民税の軽減分も取り戻せるはずだ。

授業料の免除

野々山有紗(25) 愛知県 主婦

大学進学率は不景気の影響もあって増加傾向にあります。一方で、子ども一人にかかる学費も増えています。卒業したら返済していくというやり方も、内定率6割という現状では、困難な人も出てくるでしょう。こうなると、子どもを育てることを考えるのは、どうしても後回しになってしまいます。自分の将来さえ定かでないからです。学費は節約したからといって捻出できるものではありません。子どもの学費が多くかかる日本では、少子化の歯止めはかからないのではないでしょうか。学費を少しでも抑えられるならば、より教育の幅が広がり、子どもの将来の選択肢も広がります。ただし、授業料を免除しさえすれば良いというものでもありません。私学の場合は、教職員の給料に直結し、資金力のない学校は淘汰されかねないからです。この際、少子化への対応を前提に、教育制度の抜本的な見直しを図るべきでしょう。

次回テーマ「技術で未来を拓(ひら)く日本」を実現する皆さんのアイデアを募集しています。投稿はこちらからお願いいたします。締め切りは12月14日です

シニア世代登用の学校制度開発

石川毅(59) 神奈川県 会社員

高齢者が増えるなら彼らが活躍できる場を確保し、社会的資源とすべきです。学校の教育環境が悪化していると聞きます。先生の目が個々の生徒に行き届かないのは、先生だけの問題ではないでしょう。解決のために、社会の様々な実践の場で鍛えられてきたシニア世代を活用すべきです。リタイアした人たちは自分が活躍できる場、能力を発揮できる新たな場を探しているのです。優れた人材は多数いるのに、活躍の場がないのです。ミスマッチ社会です。優れた人材を生かすことで、科学、芸術やスポーツ、ビジネスなどの未来を担う、新たな世代を育てるのです。

女性の仕事・子育て両立へ家事を再評価

山田麻紀(44) 東京都 医療関連客員研究員

共働きの家庭などが家事を人に頼む時、頼むほうも頼まれるほうも罪悪感や不安を抱えるケースは多いだろう。だが、実際に家事をするのが得意な人は少なくないし、他の仕事で多忙を極める家庭がこれらの人に家事を依頼するほうが実利的ではある。現在も家政婦のような職種はあるが、従来以上に家事能力に価値を認め、客観的に評価する制度ができてもいい。そうすれば雇うほうも安心して家事を依頼し、自分たちは仕事に専念し、子どもとの対話や趣味にも時間を割きやすくなる。結果的に、労働人口が増え、かつ労働生産性も上がるのではないか。一案として、英検のように、国が実務重視の家事検定を実施し、家事を効率的に遂行できる人を客観評価するようにしたらどうか。家事のプロとして誇りをもって働ける資格として扱えればいい。

国際会議を日本に誘致

登誠一郎(70) 東京都 会社役員

日本の生産年齢人口(15~64歳)は2015年には7700万と予想されますが、これは20年間で1000万人の減少を意味します。この差をすべて移民や外国人労働者で埋めるには無理があります。経済成長を維持するには、産業構造の転換が不可欠です。すなわち製造中心からサービス中心に変えていくことが必要です。このサービス産業の中でもっとも生産性が高く、日本の特色を生かせるものが、国際会議の開催です。国際会議に参加する外国人は、一般の観光客に比べて、消費額も滞在日数もはるかに多いです。米国では国際会議を含む各種ミーティングの経済波及効果は国内総生産(GDP)の約3%と試算されています。日本はまだこの分野は小さいですが、将来の少子化社会に備えて、より多くの外国人の訪日・誘致、特に経済効果の大きい国際会議の開催が極めて効果的と考えます。このために国をあげての対策が望まれます。

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