2018年11月14日(水)

パナソニック、「津賀改革」阻む内なる壁

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2013/7/1 7:00
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日本経済新聞 電子版
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パナソニックが結果を出せない。津賀一宏の社長就任から1年。V字回復を果たすどころか、2年連続の巨額赤字にあえぐ。津賀は、いたるところで改革を阻む壁にぶちあたっていた。

■「次は韓国で」

パナソニックの本社などが集まる大阪府門真市の通称、「本社地区」。5月31日朝、大型バスが乗りつけた。30人の訪問客はバスを降りると、ぞろぞろとパナソニックのビルへと入っていった。

彼らが通された部屋には、所狭しと電子部品が並んでいた。パナソニックの幹部や社員も顔をそろえている。

午前10時。会議が始まると、訪問客の集団から矢継ぎ早に質問が飛んだ。

「このセンサーの性能は?」「こちらのICタグのメリットは?」……。2時間ほどの会合の間、和やかなムードの中にも緊張した空気が漂い続けていた。

無理もない。30人の訪問客は、韓国サムスン電子のエンジニアたちだったからだ。

この日の会合は、パナソニック社内で「技術交流会」と呼ばれる特別なミーティングだった。ごく一部の有力取引先向けに開いており、今まで開催した取引先はトヨタ自動車などに限られる。あるパナソニック関係者によると、「サムスンとは初めての開催。それに、あれほど大人数でサムスンがウチにやってきたことは記憶にない」という。

会合の最後は、パナソニック側の幹部がこう締めくくった。

「BtoB(企業向けビジネス)分野でサムスンさまに貢献したい。次回は韓国にお邪魔して、深く技術者同士で話をさせていただきたい」

サムスンは今や「世界有数の電子部品バイヤー」だ。経営が苦しいパナソニックにとってサムスンとの取引は喉から手が出るほど欲しい。腰が低く、丁寧なパナソニック幹部の言葉遣いには、サムスンへの最大限の配慮が込められていた。

■「打倒サムスン」一転

会合が終わると、サムスン側の出席者は満足そうな顔を浮かべて帰路についた。

一方、パナソニック側の…

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