「充電が面倒」と思われないために 電気自動車でも非接触充電(1)

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2010/6/2 9:00
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充電の煩わしさを解消

日産は、乗用車向けに非接触充電を普及させるのに、技術開発や低コスト化が必要なことを十分すぎるほど認識している。その上で、非接触充電に取り組む最も大きな理由として「EVでは街中での充電作業が増えること」を挙げる。

ガソリン車では、月に1~2回の頻度で給油すればよかったユーザーでも、EVでは乗るたびに充電するといったケースも出てくる。ユーザーは毎回ケーブルを接続しなくてはならず、利便性が低くなる。「現状のケーブルによる充電方法のみでは、EVはガソリン車よりも不便と感じるユーザーがいるはず」(同社企画・先行技術開発本部主担の人見義明氏)との危機感が、日産を非接触充電に前向きに取り組ませている。

人見氏は「現状のEVは電気の特性を生かしきれていない。非接触充電を実用化できれば、ガソリン車に対する明確な違いを訴求でき、EVの付加価値を高められる」と考える。

日産はEVの普及に最も注力するメーカーであるからこそ、充電方式の多様化にも積極的だ。他社に先駆けて、EVの生産規模を2010年の年産5万台から2012年には年産20万台以上に拡充する。2020年には世界新車市場の1割がEVになると見込む。

EVが普及すれば、ケーブルによる充電でよいというユーザー以外に、接続が面倒なので非接触充電を使いたいというユーザーや電池交換式を望むユーザーも出てくるだろう。日産が開発中の非接触充電は、上級グレードやオプションでの採用となる見込みだ。「非接触充電は、多少コストが高くても利用したいというユーザーを想定する。数万円から十数万円のユーザーの負担で提供したい」(人見氏)という。(次回に続く)

(日経Automotive Technology 小川計介)

[日経Automotive Technology 2010年1月号の記事を基に再構成]

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