2019年7月21日(日)

今日からスタート どうなる娘の就活 ~続・母と子の就活戦争(1)
日経ウーマン発行人 麓幸子

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2012/12/1 7:00
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 大学まで卒業しても5人に1人以上が安定した雇用を確保できない、就職大困難時代の今、「平成の就活(就職活動)」がいったいどのように進むのか、その際、家族は、子どもは、親はどのような事態に陥るのか―。昨年、日経電子版で連載した「母と子の444日就活戦争」の筆者が、今度はリアルタイムの同時進行で、就活の模様を克明に伝える――。

2012年12月1日、本日いよいよ就職活動の幕が切って落とされた。今日から、2014年3月卒業予定の大学3年生と大学院修士1年生の就職活動が本格的に始まるのだ。この日から、企業の採用活動がスタートし、学生は、就職情報サイトや企業の採用サイトから志望企業にエントリーできるようになる。

筆者の娘はある私立大学の大学3年生。現役の就活生である。就活生はおおよそ45万人いると言われるが、その45万人のライバルたちと一斉にスタートラインに着くわけだ。

「ああ、また、シューカツかあ…」。筆者は思わずひとりごちた。

我が家にとっては2回目の就活なのである。

就職情報会社が主催した合同企業説明会(2012年春)

就職情報会社が主催した合同企業説明会(2012年春)

3年前、今社会人2年目の息子のときに就活の厳しい洗礼を受けた。

息子は、自分の関心のある「お笑い・音楽・教育」という分野で志望企業を選び、テレビ局や出版社、芸能プロダクションなどにエントリーした。そこをいろいろな段階でことごとく落ち、大学4年のGW前に、エントリーしている企業がなくなってしまった。その後、紆余曲折があり、大学4年の12月18日にようやく就職先が決まったという経歴を持つ。

いやあ、就活期間はとてもとても長かった。息子が就活した当時は大学3年の10月1日がスタートだったから、ウチの場合は444日もかかってしまった。就活は受験よりも何倍も大変だった。第一、自分が経験した昭和の頃の就活とは構造自体が異なっていて、予想外の連続だった。「せっかく大学まで行かせたんだから、どこか名の知れた企業に入ってくれるだろう」という親側の常識は、もはや通じなくなっていた。

今どきの就職はとても厳しい。それを息子のときに骨の髄まで味わったので、はたして、娘はどうなるのか。それがひとりごとにつながった。

■大学を卒業しても5人に1人以上が安定した職業に就けない

今、大学を出ても、約23%は安定した職業に就けなくなっていることをご存じだろうか。2012年8月、文部科学省は、平成24年度の大学の卒業者55万9000人のうち、就職者は35万7000人であり、就職者のうちの「正規の職員等でない者」と、「一時的な仕事に就いた者」「進学も就職もしていない者」の合算が12万8000人となると発表した(平成24年度「学校基本調査」)。卒業生の22.9%が、「大学を卒業しても安定的な雇用に就いていない者」なのだ。つまり、大学を出ても5人に1人以上が安定した雇用を獲得できていない時代なのである。

子どもたちは、その就職大困難時代に生きている。親とは異なる地平で就活を戦っている。そのことを自分と同世代の親たちに伝えたくて、2011年、日経電子版で「母と子の444日就活戦争」という連載で執筆した。

この連載はその続編である。息子のときから3年たって、今、就活はどのように変わったのか、または変わらないのか。それを娘の就活とともに同時進行で追ってみたい。息子のときは結果が出た後での連載だったが、今回は、同時進行ゆえにどんなゴールになるかはまったく分からない。いろいろな経緯があり、息子は、結局、現在、学校の教師をしている。就活がスタートしたときには、そういう結末になるとは思ってもみなかったのだが。

はたして娘は、どういう就活をするのだろうか。内定は獲得できるのだろうか。どんなところに就職するのだろうか。それは、神のみぞ知る、である。

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母と子の444日就活戦争

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