2019年6月25日(火)

ドコモが年内製品化 新OS「Tizen」が発進
ジャーナリスト 石川 温

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2013/2/27 19:47
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Tizenにはファーウェイも参加している。説明会には、ファーウェイ・デバイス会長兼コンシューマー向け事業最高経営責任者のリチャード・ユー氏も登壇。ファーウェイも積極的にTizenを搭載したデバイスを開発していくと明言した。ミドルクラスだけでなく、安価な価格帯のスマホが登場する可能性も広がってきた。

Tizenアソシエーションの議長を務めるNTTドコモの永田清人氏

Tizenアソシエーションの議長を務めるNTTドコモの永田清人氏

日本市場について永田氏は、「年内にもNTTドコモがTizenを採用したスマホを発売する」と明言した。Tizenは、誰もが自由に運営できるアプリ配信ストアが大きな魅力となっているが、ドコモは主力コンテンツサービスである「dマーケット」「dメニュー」のTizen版を提供していく計画を示した。

ユーザーインターフェース(UI)には、Androidスマホ向けに共通で提供している「パレットUI」ではなく、HTML5を生かした新たなUIを採用する。ただし日本特有機能となるワンセグやFeliCa、NOTTVなどへの対応は、しばらく先となりそうだ。

■ファーウェイの参加が裏付けた「オープン性」

永田氏はTizenの魅力について「HTML5ベース」「完全にオープンなプラットフォーム」といった点を強調した。すでにHTML5対応アプリは数千近く存在する。これまではサムスン電子が強い存在感を発揮していたが、そのライバルともいうべきファーウェイが積極的に参加を明言したことで、Tizenがオープンなプラットフォームであると裏付けられた。

Tizenの主要メンバーとなる企業はいずれも主張が強く、わがままに振る舞うように見える。見方を変えれば、パワーがあるとも取れるだけに「プラットフォームとしての推進力」が強くなるかもしれない。

「すべてが中立」であるFirefoxOSは、参加企業間のわだかまりがないが、旗振り役を担うのが携帯電話会社やメーカーとの付き合いをこれから始める米モジラである点が、やや不安でもある。Tizenにはモバイルに精通した強力なメンバーがそろっているため、製品化が一気に進むことも考えられる。

Tizenの主要メンバーたちは、過去には「Limoファウンデーション」と呼ぶ組織をつくり、世界共通の端末プラットフォームを作ろうとしたり、「WAC(Wholesale Applications Community)」という共通化団体で、アプリケーションの配信プラットフォームを整備しようとしてきたが、いずれも成功しなかった。これまでもバルセロナのMWC会場ではLimoやWAC関連の展示があったが、どれも携帯電話会社が中心になる閉鎖的な空気のなかで、「自分たちが自由なことをできる世界をつくりたい」という思惑が強すぎて、うまくいかないような雰囲気を漂わせていた。LimoにもWACにもかかわっていたオレンジの幹部が「過去は失敗だった」と認めるほどだ。

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